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50代女性が選んだ“第二の人生”。群馬県に移住、築110年の銭湯を復活させるまで

日刊SPA! / 2024年4月10日 15時51分

◆銭湯には人との触れ合いがある

 この仕事のいちばんのやりがいは人との触れ合いだと真央さんは語る。女風呂の脱衣所で風呂上がりの女性たちが牛乳を飲みながら女子会をすることがあるのだが、そんなときは彼女も自然とそのお喋りに参加している。熱い風呂に入れるようになって得意げにしている子供の顔を見ると微笑ましくなる。

 そしてなにより嬉しく感じるのはやはりお客さんからかけられる「ありがとう」の言葉だという。

「だから、他の人にも銭湯の経営をおすすめしたいんですよ。でも、考えてみると、私は人との出会いに恵まれてたくさん助けてもらえたからこそうまくいったので、他の人にもすすめるのは難しいのかもしれないですね」

 2024年4月からはロウリュウサウナ「ニノサ」もオープンした。当初は一の湯と同じ重要伝統的建造物群保存地区で始める予定だったが、空き物件が見つからなかったため、桐生駅前でのオープンになった。一の湯と同じく薪を利用するため、体の芯から温まるのがウリだ。一の湯が古い建物であるのに対し、ニノサは洗練されたモダンなデザインにした。

 また、真央さんは現在、群馬大学の教授と協力し、2つのエネルギーを同時に生産して供給する「コージェネレーションシステム」にも取り組んでいる。

「地産地消のため、桐生で生産された木材を燃料にして発電し、それで一の湯の周辺の外灯をすべて灯すというのが今の目標です」

 真央さんの挑戦はこれからもまだまだ続きそうだ。
 
<取材・文/小林ていじ>

【小林ていじ】
バイオレンスものや歴史ものの小説を書いてます。詳しくはTwitterのアカウント@kobayashiteijiで。趣味でYouTuberもやってます。YouTubeチャンネル「ていじの世界散歩」。100均グッズ研究家。

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