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3度の値上げでも「餃子の王将」が快進撃を続けられるワケ。競合の“格安中華チェーン”にはない強み

日刊SPA! / 2024年4月17日 8時52分

◆同じように見えても大阪王将とは別会社!

 同じような看板でも、お客さんにとって紛らわしいが、別会社であるイートアンドが展開する「大阪王将」である。双方が餃子を主力商品にして事業展開しているが、イートアンドの王将は食品販売・卸が中心の会社で冷凍食品である「大阪王将 羽根つき餃子」はCMでも有名だろう。

 同社は2023年2月末時点で463店舗もの飲食店も運営し、売上高の4割は飲食事業で構成されているが、そのうちの8割程度はフランチャイズ加盟店である。大阪王将は店舗内にも調理ロボットを設置し、調理ロボットが作る焼飯などが、テレビでも紹介されて、話題になった店でもある。

 大阪王将とは餃子を看板にしながらも、経営路線や事業構造が違う。餃子の王将は調理ロボットを使わず、セントラルキッチンにもあまり依存せず、店でコックさんが作ることが魅力のひとつである。各店舗の裁量で店独自のメニューも開発し販売できる。本部がチェーンとしての統一性を遵守するために、徹底したマニュアルで厳格な管理をするのではなく、各店舗には最低限の基準を守らせて自主性を引き出しているといった本部とは緩やかな関係を構築しているようだ。

 これらを実現するために、人材育成には相当力を入れている。料理人を育成するための王将調理道場、店舗のマネジメントを学ぶ王将大学、などの教育システムは有名で、常に質的向上を図っている。

◆餃子の王将の個性ある店の雰囲気!

 餃子の王将では、統一された王将用語があり、代表的な用語では、餃子1人前の注文が入った時、「イーガーコーテル」と言って厨房にオーダーを通している。イーは1、ガーは人前、コーテルは餃子という意味らしく、オーダーの通し方でも、中国の雰囲気を醸し出しているようだ。

 一人客も多く、カウンターに座り調理人の華麗なる鍋捌きを見ながら、美味しくボリュームのある中華料理を堪能しているようだ。少量盛りのメニューであるジャストサイズは一人客の酒の肴としてありがたい。メインターゲットのファミリー客にはいろいろ一品メニューを注文して分け合い家族団らんの場として活用する価値が大きい。

 あらゆるコストの上昇などでラーメン店経営の負担が多く、倒産する店が増加している。また、それらが要因でラーメン1杯1000円の壁が話題の中、王将のラーメンは安くて美味しい。餃子の王将ラーメンは570円(税別)、キムチラーメンは530円(税別)、味噌ラーメンは550円(税別)と驚きの安さで提供されている。

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