「自分自身がパワプロの選手だと思ってやってきた」大谷翔平は自らのプレーを「自分育成ゲーム」と自覚していた
日刊SPA! / 2024年4月26日 8時50分
「ゲームも現実も大ざっぱに言えば同じ」というセリフを昭和のプロ野球選手が聞いたら腰を抜かしそうだが、まさに「自分育成ゲームみたいな感覚」で飄々と、涼しい顔で野球を楽しんでいるように見えることが大谷のすごさであり、何より時代を体現している。
◆野球は「武士道」だとアメリカ人作家は喝破した
1970年代に日本の野球文化をアメリカに紹介する『菊とバット』を著したアメリカ人作家のロバート・ホワイティングは、日本において野球というスポーツは「武士道」を体現するものだと書いた。朝から晩まで続くつらい練習、「型」の習得を重視する姿勢。厳しい上下関係や礼儀作法、そして楽しむことよりも苦しむことに価値を見いだす美意識……。『菊とバット』には当時まだ現役選手だった王貞治が日本刀をバットに見立てて振り下ろすモノクロ写真が載っている。日本球界のレジェンドは何ともわかりやすいかたちで、野球というスポーツが「武士道」に通ずることを体現していた。
野球というスポーツが「武士道」に通ずるという考え(あるいは信仰)が今も根強く残ることは、日本代表チームの「侍ジャパン」という愛称からもうかがえる。たかが野球選手と言うなかれ、日本代表選手たちは国を背負って戦う「侍」なのだ。もっともこれは野球に限った話ではなく、サッカー日本代表チームの愛称も「サムライブルー」だ。この国では何でも「侍」または「サムライ」にすることを好む。僕ら日本人はいまだに映画『ラスト サムライ』を見て、トム・クルーズが「武士道」を体現すべく無謀な戦いを挑む姿に涙するのだから……。
大谷の代名詞である「二刀流」という言葉のルーツも、日本史上に残る伝説的剣豪・宮本武蔵が約400年前に編み出した剣術にある。その言葉通り、武蔵は片手ではなく両手に刀を持って戦っていたのだ。では現代の「侍」である大谷も両手にバットを持っているのかというと、もちろんそうではない。投手と打者の両方をやることを半ば強引に「二刀流」と僕らは言っているのだ。ちなみにアメリカで大谷は〝two-way player〟とシンプルに表現される。
個人的には、投打の両方をやることで相乗効果が生まれるという意味を込め〝hybridplayer〟(ハイブリッド・プレーヤー)とでも言ったほうが的確で響きもいいと思うのだがどうだろうか? 世界で普及しているハイブリッドカーも日本メーカーの発明というのは余談だが。
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