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ライバル候補者の街頭演説に突撃…爆音で音楽を流す“選挙妨害行為”が法的に制止できず、警告に留まる理由

日刊SPA! / 2024年5月3日 8時51分

◆自民党議員を批判したところで…

こうした選挙情勢とは別に、筆者は9名の候補者が東京15区ならではの政策や問題点を訴えないことに違和感を覚えました。多くの候補者は、話題になっている自民党議員の裏金問題や岸田政権の増税路線などを批判する内容に終始していたのです。

国政選挙ですから、国家全体の政策を論じることは大事です。しかし、東京15区から立候補しているのですから、やはり東京15区が抱える問題や政策についても言及し、東京15区から立候補する必然性を示してほしいのです。

そうしたなか、秋元司候補だけは江東区が抱える問題点や、これから江東区が発展するための政策、将来構想に言及していました。現在、江東区には豊洲と錦糸町を結ぶ地下鉄新線(豊住線)の計画があります。秋元候補は豊住線に言及し、江東区の今後のビジョンを提示。そのほかにも、東京15区に寄り添った政見を述べています。しかし、秋元候補は汚職事件のイメージを払拭できず、支持を広げられませんでした。

◆街頭演説スポットが分散する東京15区

東京15区補選は9名も候補者が揃ったので、筆者は告示日に街のあちこちで街頭演説に出くわすと考えてました。ところが告示日になって、そう簡単ではないことに気づきました。

というのも、東京15区は続々とタワマンが建つ豊洲、下町風情を色濃く残す門前仲町、JR総武線の駅があり交通の要衝となっている亀戸、区役所が立地している東陽町といった具合に、街頭演説スポットが分散しています。

これらの繁華街は鉄道で直接的に移動することが難しく、移動手段として頼りになるのは都営バスです。都営バスの発着本数が多いと言っても、鉄道とバスでは比べるまでもなく鉄道の方がフットワークに長けています。都営バスを駆使して、一人で闇雲に東京15区内を回っても目当ての候補者の街頭演説に遭遇することは困難でした。

また、昨今は立候補者がHPやSNSを駆使し、事前に街頭演説の日程を告知するのが一般的になっています。特に、SNSの拡散力は候補者の政見や知名度、人柄を知ってもらうツールとして大きな威力を発揮します。

それらHPやSNSをチェックすれば、9名の立候補者がどこで街頭演説するのか? といった情報をキャッチできると考えていたのです。

◆多くの候補者が街頭演説の日程を公表していなかった

ところが、今回の東京15区では多くの候補者が街頭演説の日程を公表しませんでした。私たちのような報道関係者は、常日頃から各政党本部や候補者の選挙事務所に足を運んでいます。そのため、各陣営の広報担当者から選挙日程を聞き出せます。また、現場で知り合いの記者から教えてもらうことも可能です。

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