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CoCo壱番屋、多店舗展開で成功。22歳バイト出身社長も生んだ“独自の制度”とは

日刊SPA! / 2024年5月10日 8時52分

◆CoCo壱番屋の強みは何だったのか?

 そこまで店舗拡大で来たCoCo壱番屋のストロングポイント(強み)は何だったのだろうか。まずお客目線では「組み合わせ自在のオーダーメイドカレー」が挙げられるだろう。

 ポーク、ビーフ、甘口ポークなど5種類のルーと、辛味の増減で自分好みに調整ができ、またその日の予算や気分で多くの選択肢からトッピングを選定できる。つまり自分だけのオリジナルカレーが作れる楽しさがあるのだ。毎日カレーでも問題のないカレー好きの人には特にうれしいだろう。

 そして「飽きない味のカレーである」のは店側としてもメリットがある。味に個性がありすぎると、その味を好む人たちだけになるなどお客が限定される場合があるが、肝となるカレーソースの味は自社工場で安定的に生産している。

 CoCo壱番屋のカレーは家庭の味を思わせる味で毎日食べても飽きがこないから、幅広い客層にも美味しいと感じられ、市場を拡大できる。店としても来店頻度を高められ、売上向上が期待できるといったメリットがある。

◆多店舗展開できた原動力は何か?

 なぜCoCo壱番屋は多店舗展開できたのか。まず理由としては「他人資源を活用して、費用を抑えた店舗網の構築」したことが考えられる。

 CoCo壱番屋では店舗の86%がフランチャイズと、他人資源の積極活用で低コストでの勢力拡大を実現できている。店舗を自ら持つのは出店費用と管理費用を考えたら相当なコストになり、イニシャルコストとランニングコストの負担にはよほどの資本力が必要である。

 それをフランチャイズという形で成功を再現できるパッケージなどを作れば、他人の資金を活用して、同じ志のもとで多店舗展開できる。その結果、コストもリスクも抑えられるものである。CoCo壱番屋はフランチャイズシステムを効果的に活用して多店舗展開に成功している企業である。

◆多店舗展開できた2つ目の理由とは?

 そして、2つ目に「本部と加盟店が経営理念共同体として強固な関係を維持」していることも大きい。CoCo壱番屋では、正社員として壱番屋に入社し、独立を目指す「ブルームシステム」という支援制度を導入し、店舗展開力を強化している。この制度は将来、CoCo壱番屋のオーナーになる事を前提に、店舗運営のノウハウを徹底的に教え、本部と加盟店が経営理念共同体として強固な関係を構築するものである。

 だから、ほとんどがフランチャイズなのに、経営理念がしっかり店に浸透し、ブレない経営を実践しているので、本部としてもお客さんとしても安心感があるのだ。単なるフランチャイズとは違う、本部と加盟店がウィンウィンの関係を構築する制度の導入で多店舗展開を実現しているのだ。

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