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「この野球マンガがすごい! 2024」BEST3。快挙を達成した『ダイヤモンドの功罪』が独走状態に

日刊SPA! / 2024年5月15日 15時51分

オグマ 確かにキャッチャーの股間にボールが当たるシーンは、「珍プレー好プレー」などでも定番の人気コンテンツではありますけど……。

ツクイ それ一発でコミックス2巻分もの量を積み重ねるという、作者の情念に狂気を感じます。ちなみに硬球が当たったことのあるキャッチャー経験者は、大体あのシーンを見て笑ってないですよね。シャレにならない痛さらしく、気持ち悪くなるとか。

オグマ その話を聞いているだけでも、同じ男として寒気がしてきます。

ツクイ とにかく野球マンガ史に連綿と続く、ホメ言葉としての「バカ野球マンガ」の系譜……『逆境ナイン』や『地獄甲子園』、『幕張』などの流れに、また新たな1ページを加えたというか、ツメ跡を残したというか、むしろツメ跡しか残らなというか、まあそんな作品なので、同時代を生きている今、みなさんの目にも焼きつけておいてほしい作品です(笑)。

◆トリッキーなアイデアと駆け引きで、プロ野球界を生き抜く第3位

<『ドラハチ』あらすじ>
高卒捕手の黒金八郎は、想いを寄せる幼馴染・土門鈴から出された「結婚の条件」を満たすため、超弱小球団「カーボンズ」にドラフト8位で入団。過酷なプロ野球の世界で、入団1年目での優勝&MVPの実現を目指し、かつてない下克上に挑む。

オグマ 3位は僕のほうから発表しますか。プロ入団1年目でのチーム優勝&MVP獲得を宣言した『ドラハチ』となりました! タイトルは、主人公がドラフト8位で入団することから名付けられています。

ツクイ 野球の才能はさほどでもない主人公が、知恵と駆け引きで相手を出し抜いていくタイプのストーリーですよね。

オグマ はい。水島新司ファンのなかで特に評価が高い『ストッパー』という作品がありますけど、本作は「令和の『ストッパー』になれるかもしれない」という可能性を感じさせます。アイデアの斬新さと、発想の面白さで読者を惹きつけていくという。

ツクイ いち例を挙げると、非力なはずの主人公がキャンプのバッティング練習でサク越えを連発するというエピソードが、作中に登場します。じつは違法に高反発改造したバットを使っていた、というネタなんですけど、別にキャンプで違法バットを使っても罰則はない。ドラフト8位の主人公が、自分の存在をアピールするためには手段なんて選でいる余裕はないんだ、という覚悟を示すと同時に、毎日サク越えを数えて報告しているだけの球団担当メディアを痛烈に皮肉っているところが面白い。

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