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ガクテンソク優勝『THE SECOND』徹底分析。“後攻有利”はなぜ起きたのか

日刊SPA! / 2024年5月20日 8時49分

 昨年の採点と比べると「1点が0人」の組が増えている(昨年2組→今年のべ6組)。その一方、1点が目立つのが、ななまがりとザ・パンチ。ななまがりは芸風もあって予選から1点をつける人が多く、相手より3点の人数が多いのに負けてしまったのはななまがりだけだ。対戦相手のタモンズとは1点差なので、1点の1人が2点に回っていたら同点、3点ならば勝っていた。

 ザ・パンチは1回戦で1点0人だったが、準決勝で4人に急増。しかし80人以上が3点をつけ、タモンズに14点差で勝利。ちなみに「4-14-82」という両極端な点数は、昨年1回戦を突破したときの三四郎とまったく同じである。

◆7試合中6試合が後攻の勝利

 また、全体を通して見ると、後攻が勝つことが圧倒的に多いことに気付く。7試合中6試合が後攻の勝利。先攻が勝ったのは、準決勝のガクテンソクvs金属バットしかない。

 採点は、対決する2組がネタを披露したあとに行われる。ネタ時間は6分で、先攻と後攻の間にはほぼCMが入る(CMが入らなかったのは1回戦第1試合と準決勝第2試合のみ)から、後攻のネタが終わると先攻のネタは10分近く前の出来事だ。そうなると、どうしても後攻の印象が強くなるのではないか。

『THE SECOND』の採点は「絶対評価」を求めており、どちらが面白かったかで点差を付ける「相対評価」ではない。必ずしも2組に差をつける必要はなく、2組とも「とても面白い」と思うならどちらも3点にしたっていい。それなら1組ずつネタが終わったタイミングで採点すればいいように思うが、そうなると今度は「先攻は様子見で2点」とする人が増え、やっぱり後攻有利になってしまう。難しい。

 審査をする観客はお笑い好きを中心に集められており、MCの東野幸治曰く「プロ中のプロの素人」。審査コメントでは熱い思いを語る人もいた。フェアを追求した採点方式なのは間違いないので、観客たちの揺るがない「絶対評価」をいかに引き出すかが、今後の鍵となりそうだ。

◆有田&華丸大吉の「愛と優しさとユーモア」

 対戦形式や審査方法などはほぼ去年と変わりない『THE SECOND』だが、大きく異なるのが松本人志の不在。その穴を埋めるため、今回は「ハイパーゼネラルマネージャー」としてくりぃむしちゅー・有田哲平が、「スペシャルサポーター」として博多華丸・大吉が脇を固めた。

 MC席と有田&華丸・大吉の席は舞台下手に横並びにされており、ステージにあがる漫才師からはM-1の審査員席の方向にベテランたちが並んでいるように見える。とはいえ審査をするわけではないし、「イメージは『すべらない話』を見に来た叶姉妹」(大吉)なのだが、漫才師たちへの愛あるコメントがたくさん聞けたのがとても良かった。

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