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「白目の面積を大きくする整形手術を受けた」37歳女性がお化け屋敷で“驚かせること”に人生を賭けるまで

日刊SPA! / 2024年5月26日 15時53分

 高校時代の今出氏も今と変わらぬ生粋の行動派。先生の助言通り、夏休みを利用して“視察”に行った。

「そこでみたお化け屋敷は人がきちんと演じていて、しかもコンセプトがしっかりしていたんです。『恐怖を楽しんでもらいたい』という純度の高い思いが伝わってきました」

◆「夢のために家族を捨てるのか?」と父から言われた

 だが前述の通りお化け屋敷を制作する専門学校はなく、今出氏はホラーゲームクリエイターになるという夢にシフトチェンジした。ホラー好きが高じて画集なども持っていた氏は、美術にも造詣があった。そこで大学は美術の名門・武蔵野美術大学へ進学することになる。だがここで、問題が起きた。

「良くも悪くもクラシカルな家庭の雰囲気があったので、東京の大学へ行くことに両親はいい顔をしませんでした。結局、散々話し合いをして、ときには怒鳴り合いになり、私は『ホラーゲームを作る』という自分の夢のために実家を離れる選択をしました。

 父などは『なんでそんなにホラーばかりに傾倒しているんだ! ゲームという夢のために家族を捨てるのか?』とか言い出したりして。小さい頃のクリスマスプレゼントもホラーゲームだったのに(笑)。そんなわけで、両親がなってほしいと願う娘にはなれませんでした」

◆武蔵美に進学。しかし、わずか3日で…

 大反対を押し切って上京した今出氏だが、武蔵野美術大学に通学したのは3日ほど。入学早々にあっさりと辞めたのは、こんな頓狂な理由だ。

「当たり前なんですが、美大のメインは美術なんですよね。ホラーではない。もっとホラーにのめり込みたかった私にとっては、空気感が違ったんです」

 そんなわけで一時的に実家へ舞い戻ったのも束の間、今出氏はすぐに1つの専門学校の門を叩く。

「ゲームクリエイターの専門学校のなかから、非常にスパルタで有名で、高い技術力を身につけられる学校を選びました。頑張った甲斐があり、特待生での入学でした。やる気と技術のない者はどんどん去っていくような場所です。卒業制作の発表会では多くのゲーム会社を呼ぶのですが、実質的な“ドラフト”の場になっています。企業は即戦力になる人間に目を光らせているので、自分をアピールする必要があります」

◆ゲームメーカーに就職。憧れのゲームにも携わる

 寝ても覚めてもホラーゲーム制作の勉強に没頭した今出氏は、厳しい指導にも耐え抜き、志望していた企業からオファーをもらうことができた。ゲームクリエイターとしての今出氏はまさに順風満帆。一度の転職を経験したそのトータルキャリアで、憧れのゲームにも携わることができたという。

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