1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

夫婦、カップルでも“同意のない性行為”は罪になる?「不同意性交等罪」の功罪

日刊SPA! / 2024年5月29日 15時51分

 LINEだと、簡単にブロック削除(ブロックしてから削除して、LINE上での関係を完全に絶つこと)できるが、グッと我慢して残しておきたい。心配な人は、アーカイブや2人で撮った写真などを残しておくという方法もあるだろう。

「とくに、“相手が素っ気ない”など変化があったとき“や“お互いの関係性が崩れてきたかも?”と感じたときは、要注意。行為のときには動作ごとに相手からの承諾を得て、やり取りなども残しておいたほうがいいでしょう。 また、相手から『訴える』と言われたり代理人弁護士や警察から連絡が来たりしても、『そんなはずはない』と放っておくと大事になる可能性もあります。逮捕等されて身動きがとれなくなる前に、早めに弁護士に相談するのがおすすめです」

 有原先生はそう説明しつつ、「すれ違いや性格の不一致などで普通に別れ、『相手を貶めてやろう』と考える人は少ないはず。しっかりとコミュニケーションを取り、相手を思いやって過ごしていれば、それほどビクビクする必要はないようにも思います」とも続ける。

 逆にいえば、遊びや相手が嫌がるような行為、浮気や不倫といった不誠実な対応をしていれば訴えられる可能性が高くなるのは必然ともいえるだろう。これを機に、相手と誠実に向き合うことや相手を思いやることの大切さを再認識する必要があるかもしれない。

◆盗撮動画で冤罪を立証しようとした男の話

 性的な関係を持つ相手と良好な関係を築き、継続していくことはもちろん、ときには訴えられたときに備えておくことも必要だろう。もっと確実な証拠を残しておきたいと考え、性行為の前に書面を作成してサインをもらおうとする人もいるかもしれない。

「こういったこともすべて同意しますというような書面をお互いに作成したものがあったとしても、ないよりもあった方がよいですが、結局『脅迫されて書いた』という主張が出てくれば無効になる可能性もあります。絶対に訴えられないよう対策を講じる方法は、ないといえるでしょう」

 ではさらに、性行為の様子をそのまま録画しておけばいいと考える人もいるかもしれない。ただ、相手に内緒で行為中の動画を隠し撮りすることは盗撮であり、犯罪です。あとから何か言われたら困るので録画しておいたという言い訳は通用しません。このような盗撮として立件されるケースも法改正以降増えてきています。確実な証拠を残すのは難しく、場合によっては自分が不利になる可能性があることも頭に入れておきたい。また、施行されたばかりで戸惑う内容も多い不同意性交等罪だが、訴えられる云々の前に、望まない性暴力への牽制や救済が根底にあることを忘れてはいけない。

<取材・文/山内良子>

【山内良子】
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください