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東大が“学費10万円引き上げ”を検討。東大女子が「休学も視野」まで追い込まれるワケ

日刊SPA! / 2024年6月2日 15時54分

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―[貧困東大生・布施川天馬]―

 2024年5月に東大が授業料引き上げを検討したと報じられました。現在の学費は年間53万5800円ですが、64万2960円へ上昇する見込み。
 40%以上が世帯年収1,000万円以上と目される東大生。多くは親が学費を払い、彼らに10万円の値上げ程度は問題ないように見えます。

 しかし、少数ながら貧困にあえぐ東大生も存在します。奨学金や学費免除制度を駆使しながら、なんとかしがみつく学生たち。学費値上げはどれほどの困難を生み出すのでしょうか。今回は、現役東大二年生の西田真穂さん(仮名・20歳)にお話を伺いました。

◆学費免除制度は救済にはならない

 もともと学費を親に払ってもらっていながら一人暮らしをしていたという西田さん。ですが、事情により両親が働けなくなり、学費自弁の必要性が生じたと語ります。

「奨学金も考えましたが、貸与型は借金となるので手が出ず、給付型は条件が厳しくて審査に落ちました。もちろん学費免除の申請も行いましたが、まだ結果が出ていません。もし申請が通らなかったらと思うと、満足に夜も眠れません。

 学費免除制度を受けれるかどうかは、世帯年収のほかに成績条件によっても左右されます。なので勉強は本当に頑張っていますね。万が一落ちることを考えたら貯金もしなくちゃいけないし…学業とバイトの両立に苦しむ毎日です」

 そもそも、「万が一」で払う余裕があるならば、最初から学費を払っているはずです。審査に落ちる可能性があるということは、「無理をしてでも稼げ」と宣告されているに等しいのではないでしょうか。

◆「東大生だから稼げる」は間違い

 彼女の勤務時間は週に10~15時間程度。週に3日~5日ほど働きます。17時前の授業終了と同時に職場へ走り、18時から始業。22時まで働いたら帰宅し、勉強開始。25時頃には切り上げて、就寝します。

 東大生は家庭教師や塾講師など割のいいバイトが多いですが、まとまった時間働けないのが弱点。働きたくても、一日3~4時間が限界だと言います。

「居酒屋やコンビニなどでまとまった時間働く道もありますが、そうすると、学業の時間が減ってしまう。成績維持には、毎日勉強時間を一定確保する必要があるんです。

 毎月最低でも10万円以上は稼いでいます。内訳は、学費貯金が5万円、家賃など生活費に5万円。実家からの仕送りは絶望的なので、自活するしかないんです」

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