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「保育園までのバス代を不正に申請」本当にあった銀行の内部告発

日刊SPA! / 2024年6月3日 8時53分

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※写真はイメージです。

銀行の不祥事は、ほぼ内部告発から発覚する。銀行は店舗数を大幅に削減しているため、ポストは次々と減っている。また、小さい取引先を次々と取引停止にしているため、出向先も限られてきた。
ただでさえ椅子取りゲームが激化する中で、かつて新卒大量採用だった頃の銀行員たちは、熾烈な争いを繰り広げている。他人を蹴落としてまで出世したいと考える人が少なくないことから、銀行では小さなミスが命取りになるのだ。

筆者(綾部まと)は新卒でメガバンクに入行し、法人営業に従事してきた。行内で起きた不祥事は、必ず月一度の“コンプライアンス研修”で共有されることもあり、様々な不祥事を見てきた。

今回はその中から、実際に起きた内部告発をご紹介する。

◆①保育園までのバス代を不正に申請したパパ行員

銀行員のAさんは、二児の父でもある。家に近い保育園は人気で入れなかったため、家から少し遠いところに入園した。

「子育て世帯を応援している銀行では、保育園までの電車代やバス代が出ます。小学生のお子さんがいる親には、学童のお金も出ます。そのため、民間の高いアフタースクールに行かせたり、少し遠い園に通わせている親もいますね」

Aさんも、自宅から保育園まで、バスの定期券代を受け取っていた。定期券は半年のものを買わされるため、半年に一度、申請し直す必要がある。

「Aさんは同じ内容で上司に申請しました。でも、そこで異変に気づかれました」

◆廃線になったはずのバスで、上司にバレる

「上司は、たまたまAさんの保育園の近くに住んでいたんです。だから、申請されたバスが廃線になったことを知っていました」

Aさんに事情を聞くと、実は自転車で通っていたことを打ち明けたらしい。

「子どもが小さいうちは、本当にバスを使っていたみたいです。でも、大きくなると、自転車に乗れますからね。定期券を払い戻して、自転車に切り替えたようです」

Aさんは上司にバレるまで、定期券のお金を申請し続けるつもりだったとのこと。これには厳重に処罰が下されて、Aさんは出世レースから外されてしまった。

◆②架空の訪問で電車代を請求していた営業社員

他にも交通費の話はある。先ほどのバス代のように金額が小さいため、「これくらいならいいだろう」と思ってしまうのだろう。

「最も多いのが、取引先まで歩いて行ったのに、電車代を請求すること。これも先程のケースと似ていて、発覚しにくいんです。本当に歩いて行ったか、調べようがないですから」

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