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「社会課題を解決したい」37歳男性が、“Amazonで商品を売る仕事”に見出した意味とは?

日刊SPA! / 2024年6月4日 15時50分

「動画制作の仕事だけでも年収1000万ぐらいあったので大丈夫そうだな、と。しかし独立した瞬間にコロナが五類に移行し、動画制作の仕事が急激に減ったんです。そこで自分の仕事について考え直しました。

 動画を制作するのは大きなやりがいがあるけれど、どうしてもクライアントごとの予算や都合に合わせて動かなければならない。それよりも自分でつくった商品をお客様に届ける仕事がしてみたいと考えるようになりました」

 その頃、Iさんの親しい友人が私のスクールに在籍しており、OEM事業で成功していました。

「大親友が『自社ブランドOEMを始めた』って教えてくれたんです。彼の本業は医療従事者でビジネスとは異なる領域ですし、そんなにうまくいくわけがないと正直思っていたのですが(笑)、販売開始半年ぐらいで月1000個以上の商品をAmazonで売るようになって。OEMのことをいきいきと楽しそうに僕に話してくれる彼を羨ましいと思ったのと同時に、情熱を注いでいることにリスペクトを感じました。そして、今まで経験がなかった彼が、ここまで鍛えられた環境はすごいと思って、私も興味を持ちました」

◆“障害を持った方の役に立ちたい”という思い

 私のスクールでIさんがまず行ったのは、取り扱う商材を決めるためのリサーチでした。

「自分なりに考えて育児系が良いのではないかと。最初に思いついたのは、お父さんがワンオペで育児するときに便利な、マザーズバッグのお父さん版です。良いアイデアだと思ったのですが、実際にリサーチしてみると検索数が低く、市場がほとんどないことが発覚しました」

 これは多くの生徒さんが最初につまずくポイントでもあります。もちろん、自分がやりたいことや、つくりたいものがあるのは良いことですが、実際に選定する際には「市場があるのか?」という視点が大事です。やはり、売れなければ元も子もないので。

 そこを意識したうえで「自分の経験の“棚卸し”をしてみたら?」とお伝えしたところ、過去の仕事から“障害を持った方の役に立ちたい”という思いにたどりついたそうです。

「新卒で入社したNPO法人の仕事で、自閉症や発達障害・身体障害の子どもたちがイヤーマフ(※ヘッドホンのような形状で、装着すると大きな音をやわらげる)をつけていたことを思い出しました。日常生活で聞こえてくる音に対して、聴覚過敏の悩みを抱えている子が多いんです」

 イヤーマフをAmazonで検索してみると、新卒だった頃から約15年経っているにもかかわらず、商品のデザインや機能が変わっていないことに驚いたという。

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