日本代表にとって「6月開催の2試合」が意外と重要なワケ。消化試合かと思いきや「最後のチャンス」か
日刊SPA! / 2024年6月5日 15時47分
会見する森保一監督 ©産経新聞社
FIFAワールドカップの出場を目指してアジア2次予選に挑んでいるサッカー日本代表は、6月6日(日本時間21:10キックオフ)にミャンマー代表、同11日(19:10キックオフ)にシリア代表と対戦する。
3月26日にアウェイで北朝鮮代表と対戦する予定だったが、開催5日前に北朝鮮の意向で平壌での開催が中止。同30日にはFIFAが北朝鮮の過失によって没収試合となることを決定し、日本代表が3-0で不戦勝という結果になった。それにより日本代表のアジア2次予選突破も決定。今月行われる2試合は消化試合となることになった。
◆「消化試合」かと思いきや「重要な試合」
選手、観客ともにモチベーションを保つが難しい消化試合ではあるが、ナショナルチームダイレクターの山本昌邦氏は「9月から始まる最終予選に向けて、本当に重要な2試合になろうかと思います」と、今回の試合の意義を説いている。
9月からは2次予選を勝ち抜いてきたアジアの強豪国が、6チームの3グループに組み分けされてアジア最終予選を行うことになる。今年1月に開催されたアジアカップで日本代表は苦戦を強いられて、準々決勝で敗退。日本代表を苦しめた相手が集結するのが、最終予選である。
それまでにはまだ3カ月ほど残されているが、実際のところ試合を行えるのはこの6月に予定されているミャンマー代表戦とシリア代表戦の2試合しかない。これを踏まえると、まさに山本ダイレクターが唱えるとおり「重要な2試合」で、アジアカップで露呈した弱点を対策する最後のチャンスになるのだ。
◆森保監督の口から珍しいコメントが
森保一監督は、今回の選出メンバーを発表した会見で、この2試合を含む今回の活動における目的について以下のようにコメントしている。
「この2試合で選手を試し、そしてシステムを試して、全体的に戦術的な浸透度を上げて最終予選につなげていけるように活動したいと思います」
森保監督は新戦力を試すことや戦術を浸透させることを目的として示唆することは常だった。しかし、今回はシステムを試すことに自ら言及する珍しいコメントを残したのだった。
◆サイドバックの人数が少ない理由は…
改めて今回のメンバーを見てみると、招集されたサイドバックの人数が少ないことがわかる。所属チームにおいて、4バックのシステムでサイドバックを務めるは、長友佑都と菅原由勢の2人だけである。そして、所属チームは3バックだがサイドバックもできる選手として、橋岡大樹と伊藤洋輝が加わる。それでも少ないことには変わりがなく、前回はこの4名に加えて毎熊晟矢も招集されていた。
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