「子供に野球をやらせたくない」親のホンネ。少年野球にはびこる“オレ流指導”の問題点とは
日刊SPA! / 2024年6月9日 8時53分
写真はイメージ
ここ数年、野球人気は高まっているが、野球人口は減少傾向にある。このもどかしい状況は2048年には衝撃の事態を迎えるという。3月11日付けの日本経済新聞「1億人の未来図」では、スポーツ庁が公表した統計調査と人口の推移から、2048年には高校の硬式野球部員は今よりも7割減るという衝撃のデータを掲載した。
◆野球を“始めること”の抵抗感
野球は好きであっても、野球を“始めること”に抵抗感を覚える子供や親は予想以上に多い。筆者のパパ友のFさんは元高校球児で、時間があれば小学校6年生の息子とキャッチボールを楽しむのだが、親子揃って地元の少年野球チームには入らないという決断をした。
「いくつかのチームにも練習参加しましたが、息子も交えて家族で話し合い、野球チームに入るのはやめました。一番大きな理由は週末だけでなく祝日も含めて休みがほぼなくなってしまうことでした。妻とも話したんですが、私は子供にはいろんな選択肢というか経験をしてもらいたいんです。一緒にキャンプに行ったり、水族館に行ったり、野球だけでなくサッカーをしてみたり、観戦したり……。それがほとんどできなくなるのは正直、親としてもストレスだなと」
最近では、練習の参加は自由、親の手伝いも強制はしないというチームも増えているというが……。
「それは建前で、試合や大会が近くなったら練習は休めないですよ。お茶当番も強制はないって言いますけど、やっぱり一部の親御さんたちがせっせと準備を手伝っているのを見たら、素通りはできませんからね」
◆今もなお続く「根性野球論」
今回取材でいろいろな親御さんに話を聞いたのだが、休みが潰れるという声は想像以上に多く、筆者のパパ友のように指導者に対して疑念を抱く人も少なくなかった。小学3年生から地元の野球チームに息子を入会させたAさんは当時を振り返る。
「未だに根性論みたいなのがまかり通ってるチームはありますし、そういうコーチもいますよ。息子が入ってたチームもそういう雰囲気があって、捕球やバッティングの教え方とかすごく雑だった(笑)。ひたすら素振りして、ひたすらノックすればいいみたいな。サッカースクールの体験入会に行ったこともあるんですけど、教え方の違いに愕然としたことを覚えてますね。たしかにひたすらノック受けて素振りしたら上手くなるかもしれませんが、もっと理論的に教えてくれる人がコーチにいないと、親としてはちょっと不安ですね」
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
学年バラバラ→「組織改革」で選手増 野球衰退阻止へ、鍵握る世代に潜む“集客力”
Full-Count / 2024年6月28日 7時50分
-
“思春期の子”と親はどう向き合う? 野球3兄弟の母に学ぶ距離感「子は大人をよく見ている」
Full-Count / 2024年6月19日 7時5分
-
3兄弟育てる母のノックが「上手すぎ!」 400万再生の反響…超多忙も幸せな“野球漬け日常”
Full-Count / 2024年6月18日 7時5分
-
「わが子をプロ野球選手に」元甲子園球児の父の“呪い” 親元を離れた息子がとった「仰天行動」とは?
Finasee / 2024年6月4日 17時0分
-
ノックは5球、練習1時間で終了…「直立不動」とは対照的 米国野球指導の“優先順位”
Full-Count / 2024年6月4日 11時46分
ランキング
-
1【巨人】坂本勇人が高橋由伸氏の電撃激励に感謝「本当にありがたいです」“ワンバン打ち”も伝授
スポーツ報知 / 2024年6月29日 22時59分
-
2バスケ日本代表に暗雲 渡邉雄太パリ五輪黄信号「死ぬ気で治します」6月初旬に左ふくらはぎ肉離れ告白
THE ANSWER / 2024年6月29日 18時21分
-
3大谷翔平の26号は「昨日じゃなかった?」 3時間45分の死闘…指揮官のボケに報道陣爆笑
Full-Count / 2024年6月30日 12時34分
-
4陸上日本選手権の裏で…男子100m今季世界最高9秒77が誕生、サニブラウンのパリ五輪強敵に
THE ANSWER / 2024年6月29日 15時8分
-
5八村塁が約3年ぶりに日本代表合流「今って平成何年ですか?」
スポニチアネックス / 2024年6月29日 20時1分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください