富士山ローソン、京都、浅草…殺到する外国人観光客に「もう限界!」困惑する現地住民の声
日刊SPA! / 2024年6月17日 15時54分
「中心部から観光地へと向かう市バスは20~40分待つことも。もう歩いたほうが早い。通勤電車も、観光客に占領されて座れなくなった。本当つらいですよ」(同住民)
京都市交通局にコメントを求めると「一部路線と時間帯に観光客が集中し、バスに乗れない方がいるのは事実。キャリーケースと一緒に乗車することで、定員に満たない状態で発車することもあります。現在、路線の見直しなども行っている」とのこと。
京都市ではバスのダイヤを変更したり、市民と観光客のすみ分けを実施するなど対策を急いでいるが、効果は未知数だ。そのため今も地域住民は不安を抱いている。
◆「カフェを無料休憩スペースだと思っているみたいです」
こうした事態は全国各地で起きている。担当記者がまず東京駅で見たのは、カフェ店内にスーツケースを持ち込み、くつろぐ4~5人のアジア系旅行者だ。だが、テーブル上にカップは1つしかない。店員に聞くとこう返した。
「雨の日は特にひどい。一人1杯の注文をお願いする看板を出していますが、あまり効果はないです。カフェを無料休憩スペースだと思っているみたいです」
駅構内の女性トイレには、テーマパークの乗り物待ちのようにロープが張られ、50人近い人が並んでいる。これでは間に合わない人もいるのではと心配になった。
新幹線のホームに行ってみると、駅員に連れていかれる外国人観光客の姿が。どうやらグリーン券を持たずに、グリーン車の空席に座っていたようだ。
◆受験生や新社会人が泊まるホテルがない
次に向かったのは浅草。かつては地元客の多かったホッピー通りは完全に観光客向けになっていた。日本人感覚では値段が高いと感じるそれらの店にも外国人客は果敢に入っていく。
かたや、日本人が並ぶのは浅草メンチなど、その場で食べられる軒先の軽食ばかり。なんだか寂しい気持ちになってしまった。インバウンドアナリストの宮本大氏は次のように話す。
「桜や紅葉の時期の京都や東京ではビジネスホテルでも一泊2万円を超えます。宿泊費が高すぎて、一般の日本人が使えない。これが最大の弊害でしょう。3月は受験シーズン、4月は企業の新入社員研修があり、この時期にホテル代が高いのは日本人には厳しい」
こうしたなか、「あからさまに外国人偏重の商売をするお店が増えている」(宮本氏)という。豊洲市場の1万8000円の海鮮丼や、吉野家のインバウンド向けの2300円定食が有名だが、なかには堂々と二重価格を設定するところも出始めた。
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