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「筋トレを一切せず」 アームレスリング日本王者に。“最強の腕”を作った“最高の環境”

日刊SPA! / 2024年6月21日 8時52分

「筋トレしようと思いました(笑)」

筋トレをせず日本一に上り詰めた宍戸さんにとって、大きなターニングポイントとなった。

「もちろんパワーの差を感じました。それに、取材をしていただくと腕の太さを取り上げてもらうことが多いんですが、海外に行くともっと太い人も当たり前にいて、恥ずかしくなるくらいだったんですよ。海外の選手は、プロとして契約してお金をもらい、さらに賞金も稼ぐという人もいますので、モチベーションもレベルも違います。もう一段レベルアップは必要ですね」

◆将来的に「真の世界一」を目指す

世界の壁を感じ筋トレを開始するというが、スポーツにおいて選手のピークは20代という場合が多く、30歳を超えると衰えてくるのが一般的。現在35歳の宍戸さんは、これから筋トレをはじめて強くなる目算はあるのだろうか。

「アームレスリングのピークは40代までとよく言われます。“20年選手”もいるので、私なんてまだペーペーですよ。だから、海外での経験も踏まえてこれから3〜4年でピークに持って行こうと思っています。目標はもちろん世界チャンピオンですが、世界一を決める大会はいくつかあって。それぞれの大会のチャンピオンが集まって、真の世界一を決めるような試合もありますから、『最終的な目標は真の世界一』ですね」

◆開始前に勝敗の70~80%が決まる

さて、数年後、宍戸さんが世界一になる姿をより深く見届けられるよう、最後にアームレスリング観戦の楽しみ方を聞いてみた。

「試合時間は一瞬なんですが、開始前に手を握り合う時のせめぎ合いに注目してほしいです。相手の目と手をしっかり見ながら、駆け引きをしてるんですよ。セットアップというんですが、ここで勝敗の70~80%が決まると思っています」

相撲で言えば立会い前の仕切りの緊張感から、選手同士の戦いは始まっているのだ。宍戸さんのスタイルでは勝負は一瞬で決まるのだという。

「優勝するまでに5試合あるような大会だと『トータルの試合時間を10秒以内にしろ』と教わっています。なので、1試合の平均は1~2秒ですね。私はスピード型なので『レディーゴー!』の掛け声から、全力を出すまでの時間をどれだけ短くするかに懸けています。時間にしたら100分の1秒のような世界ですが、先に全力に到達して先手を取って戦います」

=====

アームレスリング日本最強の男の腕は、これからさらにたくましく進化するだろう。数年後、世界最強になっていることを期待したい。

<取材・文/Mr.tsubaking>

【Mr.tsubaking】
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。

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