大節約時代に「コンビニに行けない」若者も…“12兆円規模”コンビニ業界が迎える難局
日刊SPA! / 2024年6月23日 8時52分
食材を加工し、料理を完成させるまでのプロセスと提供の手間を金額換算したら、付加価値額(粗利益)は何もしなくていい「外食」が一番高く6割以上だ。持ち帰ってレンチンするだけの「中食」はスーパーなど業態にもよるが粗利は平均3割程度だ。
ちなみにコンビニの粗利益は3割程度で、その中から本部に3~4割のロイヤリティを払っている。だから、割高と言われながらも、コンビニの店舗もけっこう経営が厳しいものである。内食は野菜やお肉を購入して自ら作るから付加価値額を負担なしで食べられる分、自分で全てしなくてはならない。
◆物価高に歯止めがかからず低価格にも限界が
だから、内食が家計には一番助かるのは当然。女性の社会進出が当然となり、家での食事には簡便化ニーズが高まり、食品メーカーもいかに家庭料理がラクに作れるかを競い合っており、年々進化している。
店側も物価高騰の煽りを受け、仕入れの負担が大きく、なおかつ人手不足や人件費の上昇で経営が厳しいので価格を上げざるを得ないのが実情だ。低価格のイメージが強かった、ファミレス最大数の店舗数を誇るガストも、地域差はあるものの、日替わりランチの価格は720円だ。
女性の利用頻度が多いマクドナルドやモスバーガーもセット料金が600~700円程度の負担が大きい。だから家から、弁当を持ってくる会社員が増えている状況だ。
◆コスパとタイパに優れた「ワンプレート冷凍食品」
また最近では、スーパーなどが販売するワンプレート冷凍食品も、コスパとタイパの良さから人気であり、調査会社インテージの調べでは市場規模も約100億円規模に急伸している。大概の職場に電子レンジが備わっているから、従来の手作り弁当に代わって持っていくようだ。
ご飯とおかずがセットになっており、価格は400円程度で栄養面も考えられており、健康食としても最適らしい。一度の過熱で済むから手間がかからず器付きだから片付けも楽で簡便性の高さから、奥さんに喜ばれており、この物価高の中で、ますます売れ行きが好調のようだ。
節約しやすい出費である外食も、たまの贅沢には外食が一番との声も多い。ホットペッパーグルメ外食総研によると、特に節約を意識している食への出費としては「内食の費用(自炊の食材等の費用)」が45.0%、「外食の費用」が 35.0%、「中食の費用」が33.1%と続いている。
やはり、食に関する費用を節約する傾向が見られており、その中でも、外食時の節約対象は、「夕食」が71.9%、「昼食」が51.8%、「朝食」で22.7%となっているようだ。食は生きる上で絶対になくせないが、節約しやすい対象となっている。
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