高知東生59歳、逮捕後の“自分の第二章”で再認識「やっぱりエンターテインメントでしか生きられない」
日刊SPA! / 2024年6月26日 8時51分
![高知東生59歳、逮捕後の“自分の第二章”で再認識「やっぱりエンターテインメントでしか生きられない」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/spa/spa_20240626_02009541_0-small.jpg)
高知東生さん(59歳)
1993年、28歳のときに芸能活動を開始した高知東生さん(59歳)。NHK大河ドラマ『元禄繚乱』、映画『新仁義なき戦い/謀殺』などに出演し、俳優として活躍するも、2016年に覚醒剤と大麻の所持容疑で逮捕され、懲役2年、執行猶予4年の判決を受けた。
そこから自身と向き合い、依存症の当事者が体験を語り合って回復支援を行う自助グループに参加。現在、依存症の啓発や、依存症者が再起していく様子を表現するなどして「リカバリー・カルチャー」を広めている。そしてこの度、当事者のひとりとして主演を務めた映画『アディクトを待ちながら』が完成した。
「ぶっちゃけた話、オレたちはやっぱりエンターテインメントでしか生きられない」と再認識したという高知さん。そこには“今の”高知さんだからこその表現があった。
◆芸能界から手を差し伸べられることはなかった
――『アディクトを待ちながら』は高知さんの商業映画復帰作です。
高知東生(以下、高知):そのチャンスをもらえたことが、何よりもありがたいですね。しくじった自分に、芸能界が手を差し伸べてくれるかなと期待をしたこともあるけれど、正直な話、一件もなかった。引きこもっていた間は明日が見えないし、どうやって生きていいのか。収入もない。でもそれも仕方がないよね。
ただ、執行猶予も切れて、だんだんと応援してくれる人の声も聞こえるようになったり、業界の人ともポツポツ関係が戻ってきたとしても、芸能界の仕事はない。こんなにコンプライアンスが厳しいなか、薬物という特に厳しいことに手を出してしまった人間に、再起ってのはないよなという気持ちもありました。
――今回の復帰は、もともと芸能界で関係があった方とのつながりではない、と。
高知:違います。僕が今日あるのは民間支援団体や、ナカムラサヤカ監督ふくめ、新しく出会った人たちのおかげ。しくじったあと、大切なのは、その人がどういったプロセスで生き直しているかだと思うけれど、頑張っているなかで、チャンスってなかなかない。
――本作には当事者の方々が多く出演され、リカバリー・カルチャーに光をあてています。
高知:回復し続けている先輩方が、すべてをさらけ出して敷いてくれたレールがあるから、オレたちはそこに乗っかることができる。だけど芸能界というのは、時が過ぎて、なかったもののように蓋をしてしまう。コンプライアンスが厳しくなって、考え方も昔と変わってきているよね。そこは受け入れるしかない。同時に、社会には批判する人ばかりじゃなくて、応援してくれる人もいっぱいいることも、自分は知りました。
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