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元外資系航空部長が“見知らぬ土地”でゲストハウス経営者になったワケ「退路を断ってみるとホッとした」

日刊SPA! / 2024年6月28日 15時52分

 石田さんにとって見知らぬ長野県の土地を購入するという不慣れなことを実行したときも、勇気が必要だったはずだ。どのような工程を踏んだのだろうか。

◆見知らぬ長野県白馬の土地購入に至るまで

「土地の購入もビジネスプランコンテスト入賞みたいに、偶然上手く行った形ですね。当時、長野県の白馬村は外国人が不動産を買い漁っていまして。だから僕みたいな見知らぬ人間が急に行ったって、不信感持たれて、上手くいくはずないんですよ。当時はそんなこともわからず、白馬村の不動産会社のドアをノックして、『何か売っているものありますか?』って(笑)。

 そうしたらその時はまだ退職前だったので、『そんな副業で上手くいくような簡単なものじゃないから、帰りなさい』と言われたんですけどね。そこで事業計画を詳しく説明して、発達障害者の雇用を増やして行きたいんだということを説明したら、事務所の奥から『実はこれはまだ表に出してない物件なんですけど』と持ってきてくれて。内覧させていただいて、気に入って翌朝購入しました。銀行にも行ってないのに(笑)」

 独特の“胆力”と思い切りの良さで事業を進めてきたようだ。障害者支援に対する思いも健在で、さまざまな福祉系企業と連携を深めているという。

「例えばある事業所では、テニスラケットのガットを張る仕事のトレーニングをしてますね。人とコミュニケーションを取れなかったり、しゃべることのできなかったりする障害者の方々にガットを張るプロになってもらおうとしています。普通、そういう事業所って暗かったり、窓がなかったりするんですけど、その事業所は明るくて。そういった事業所とも繋がりができました。障害者の方をゆっくり育ててあげれば、最終的にはものすごい戦力になってくれる。人を裏切らないですし、純粋です。ミスは全然ありますけどね(笑)」

 現在は北軽井沢、西伊豆、浅間湯本にもゲストハウスを運営するほか、テニスクラブ経営など今期も新たな事業展開を行う株式会社 The Guest House Japan Resorts。代表である石田さんの原点には、障害者に対する爽やかな思いが流れているようだ。

<TEXT/延岡佑里子>

【延岡佑里子】
障害者雇用でIT企業に勤務しながらの兼業ライター、小説家。ビジネス実務法務検定2級、行政書士試験合格済み。資格マニアなのでいろいろ所持している。バキバキのASD(アスペルガー症候群)だが、パラレルキャリアライフを楽しんでいる。Xアカウント名:@writer_nobuoka

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