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ボーナスを貰った次の日に辞めた新入社員。それってアリ!?<大人気記事・傑作選>

日刊SPA! / 2024年6月29日 15時44分

「地方の営業所と違って得意先が沢山あるので、毎日残業だったのですが、A子、定時になるとソワソワしはじめるんです。そして、“やっぱり今日も残業ですよね”って溜息。僕だって残業は嫌ですよ。でもここが踏ん張り時と彼女に伝えていました」

 1日でも早く業務を覚えて欲しいと必死で彼女に指導した五郎さん。時には嫌そうな顔をされたというが、グッと堪えて我慢したと振り返る。

「つい最近まで大学生だった彼女にとって、大きな試練だったのではないでしょうか。僕としてはこの山をどうにかして乗り越えてもらいたかったですね」

 それから数か月が経過し、会社員にとって嬉しいモノが渡される日がやってきた。それは冬のボーナスだ。

「ボーナスは、個人成果と事業所成果の合計で計算されます。業界としては忙しいので、平均より高いボーナスが支給されているのではないでしょうか」

 A子さんにとっては初めてのボーナスだ。当然、とても喜んでいたという。

「所長から手渡しされた時、“これからも頑張りまーす”って語尾を上げてウキウキでしたね。若い子が喜ぶ姿は可愛いです。指導は大変でしたが、やって良かったと思いました」

 五郎さんにとっても達成感のあるボーナス支給日だった。しかし……。

◆精神科の診断書を持ってきて…

「次の日、出社してすぐ、A子は私の元にやってきました」

 A子さんの手には1通の紙、それを五郎さんへ渡した。なんとそれは精神科の診断書だったのだ。

「“私、辞めます”の言葉と一緒に、精神科の診断書を渡されました。昨日まで頑張りますとか言っていた子が…びっくりでした」

 心当たりはなかったものの、五郎さんは自分に非があると思い、“不快な思いをさせたことがあったらごめん”と謝った。しかし、理由は違った。

「“実は所長が元カレに似ていて、毎日顔を合わせるたびに思い出しちゃって気持ち悪くなるんです。この前転勤してきたばかりだし、当分転勤はないと思ったら辛くて。”って言われました」

 五郎さんが呆れてしまったのは言うまでもないが、辞められてしまっては今までの苦労が水の泡。A子さんの担当業務が五郎さんの元に来る羽目にもなる。必死で彼女を引き留めたそうだ。

「“男性には分からないと思います、女子の気持ち。トラウマなんです私にとって。だからもう辞めます!もう引き留めないでください。”だそうです。泣かれながら言われたらお手上げです。

 トラウマと言っていましたが、彼女のせいで新入社員指導はトラウマになりました。明らかにボーナス狙いの犯行としか思えませんし、人間不信にもなりますよね」

 彼女の退職後、五郎さんの元には大量の仕事が。彼はしばらくの間、終電間際まで仕事をしていたそうだ。

「人事部はきちんと見極めて採用してほしい。この件で、会社に対しても不信感です」

 様々な考え方が認められてきた時代ではあるものの、明らかに非常識な理由で退職をするのは如何なものか……。<取材・文/吉田みく>

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