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正しさを忘れた渋沢栄一etc.「新紙幣の偉人たち」知られざる“やばい”一面とは

日刊SPA! / 2024年7月1日 8時51分

正しさを忘れた渋沢栄一etc.「新紙幣の偉人たち」知られざる“やばい”一面とは

しぶさわ・えいいち(1840-1931)「日本資本主義の父」とよばれた実業家。江戸時代末期に農民から武士に取り立てられ、江戸幕府の幕臣、明治政府では官僚も務めた

7月3日、20年ぶりに紙幣のデザインが変わる。新紙幣の一万円札には渋沢栄一、五千円札に津田梅子、千円札に北里柴三郎がデザインされる。各々、新紙幣に採用されるほどの偉業を成し遂げた「すごい」人であることは言わずもがなだが、知られざる「やばい」一面も持っている。そんな歴史上の偉人の「すごい」偉業と、「やばい」一面をセットで紹介する『東大教授がおしえる やばい日本史シリーズ』から、新紙幣の偉人3人のエピソードを紹介する。※本記事は『東大教授がおしえる さらに!やばい日本史』(ダイヤモンド社刊、本郷和人監修、滝乃みわこ執筆)から抜粋、一部編集したものです。
◆渋沢栄一の“すごい”エピソード 
「正しい心」で社会に尽くし
500社も会社を作る

豊かな農家に生まれた渋沢栄一は幼いころから『論語』に親しんでいました。『論語』とは古代中国の思想家・孔子と弟子たちの言葉で「正しい生き方とは」という「道徳」を説いた本です。

しかし、日本が開国して外国との間で不平等な条約が結ばれると、栄一は間違った正義感にかられ「外国人を斬る!」と、テロを計画。けれど仲間に止められて思い直し、のちに15代将軍となる一橋(徳川)慶喜のもとで働きます。27才のとき、慶喜の弟がパリ万博へ行く際の付き人としてフランスに渡った栄一は、その繁栄ぶりと銀行や株式などの資本主義のシステムを知り「日本にも資本主義をとり入れよう」と決意しました。

そして33才で政府を辞職して日本初の銀行を作り、株式取引所を開いて日本を資本主義に導いたのです。独立に関わった会社はいまのJR、東京電力、日本郵船など481社。福祉施設や病院、学校など約500の慈善事業にも関わりました。

かれは『論語と算盤』という本で「一個人の利益になる仕事よりも、多くの人や社会全体の利益になる仕事をすべきだ」と「道徳的な商売」の大切さを語っています。その精神は、いま世界で求められる「SDGs」に通じるもの。栄一は100年前から時代を先取りしていたのですね。

◆渋沢栄一の“やばい”エピソード 
バレバレの居留守で悪事をごまかし
正しさを忘れる

『論語』に書かれた「道徳の心」を大事にしていた渋沢栄一。

でも、「恋の道徳」は守れませんでした。栄一が「一友人」とごまかして付き合っていた相手は、芸者や渋沢家の女中など数えきれないほど。年齢を重ねても浮気は止まらず、68才で浮気相手との間に子どもができたときは「いや、お恥ずかしい……若気の至りで」という微妙なギャグをかましていたそうです。

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