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「鰻の成瀬」社長が語る驚きの経営戦略「鰻に触ったこともないし、究極の美味しさも求めていない」

日刊SPA! / 2024年7月3日 15時53分

山本:ECCは、実は収益の柱はECCジュニア(子供向け英会話教室)。つまり、FCなんです。ここでFCビジネスに興味を持って、26歳で転職したおそうじ本舗では、FCビジネスの入り口から出口までのすべてを学んだ。当時20代後半でしたが、100以上の店舗を担当し、加盟店の解約率を1割以内に収めることができました。

――給料もポジションも上がったんですよね。

山本:給料だけはバンバン上がったものの、自分には、社会適応能力があまりないので出世はできなかった(苦笑)。結果さえ出せばいいと思っていたんですが、日本の会社は結果より和を重んじる企業風土。中間管理職が評価してくれず、出世は叶わなかったんです。

 ところが、会社が海外のファンドに身売りするや、一気に管理職に抜擢された。よしよし! このまま行くぞ、と思っていたら、今度は国内ファンドに会社が売られてしまい、また出世がピタッと止まった……。サラリーマンとして働くのに、日本は僕に合わなかったんです。

◆飲食への愛はないが、FCへの愛はある?

――僕もそうなんですが、経営者って社会に適合できないから自分で会社を起こしている(笑)。それで独立・起業するに至ったんですか?

山本:当時、多くのFC本部では、加盟店が潰れては契約を取っての繰り返し……。「スクラップ&ビルド」と言われ、働いていたFC本部もあしきFCといった扱いでした。成績も結果も出していたので、FCのサポートをすれば不幸になる人々が生まれてしまうのを、ある程度は防げると思ったんです。

 ただ、一方で僕は、FC本部が加盟店の面倒を見ないから悪いとも、加盟店の努力が足りないから悪いとも思っていない。たいてい両方に悪いところがあるんです。

――飲食への愛はないが、FCへの愛はある。でも、義理人情とは別物。結局、FC本部と加盟店が適正な関係を構築して、最適解の営業をすることがFCビジネスの成功……そう考えているだけなのでは? 

山本:その通りです。僕、若干サイコパスなので、共感力が弱い(苦笑)。でも、僕、滋賀県出身なので、近江商人の経営哲学「売り手よし、買い手よし、世間よし」の“三方よし”には共感する。詰まるところ、それが一番合理的なんですよ。

◆目標は300店!達成の暁には売却も!?

――欧州はウナギの輸出を禁止し、米国も捕獲規制を厳格化。中国の養鰻業者も歩留まりが取れず、撤退するケースが増えている。ウナギの供給不安がくすぶっています。

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