5060億円市場を3社が競う牛丼チェーン。“松屋外交”で各国大使も絶賛する松屋の強さの秘密
日刊SPA! / 2024年7月3日 8時52分
吉野家の牛丼の味を学習し、味噌汁をセットにして、差別化と価格訴求力を高めながら、吉野家ブランドに固執しない牛丼好きな顧客を吸引してきた松屋。その利益を原資にしながら強みの商品開発力に磨きをかけてきて、商品力の松屋のイメージを形成できたように思う。それらの積み重ねが商品開発力を磨き、お客さんだけでなく、異国の領事館からも評価されるようになったのだと思う。
◆今後の松屋フーズの課題とは?
今後の課題としては、商品開発力が高まっても提供能力が連動しないと店の力にはならない。商品力と提供力は車の両輪関係である。したがって現状の店舗ごとにばらつきがあるオペレーション能力の安定化が急務な課題である。チェーンとしての統一性をパッケージとして確立させているが、それを生かすも殺すも運営する人次第である。
人手不足対策として、セルフサービスにしている店もあれば、フルサービスの店もあり、戸惑うお客さんも多い。セルフサービス店は当然ながら人を十分に配置していないため、ホールにまで気配りできない店も多く、キレイな状態でお客さんを受け入れているとは言い難い店もたまにある。
松屋も定食メニューを見るとけっこう高くなっており、700~980円が主流になっている。そこそこのお金をいただいている以上、商品の価値提供だけでなく、快適な雰囲気の提供を通じてお客さんの満足度を高め再来店を促したいものだ。定着している松屋ファンのためにもさらなる進化を期待したい。
<TEXT/中村清志>
【中村清志】
飲食店支援専門の中小企業診断士・行政書士。自らも調理師免許を有し、過去には飲食店を経営。現在は中村コンサルタント事務所代表として後継者問題など、事業承継対策にも力を入れている。X(旧ツイッター):@kaisyasindan
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