今年の「伝説の新馬戦」の勝馬は? 衝撃のデビューを飾った注目の2歳馬たち
日刊SPA! / 2024年7月6日 8時30分
◆成功が確約されたダービー最有力候補/クロワデュノール
今年のオークス馬チェルヴィニアの弟アルレッキーノが出走する事で戦前から話題を集めていた一戦。単勝オッズも1.7倍と圧倒的な支持を獲得していましたが、レース後に我々が受けた衝撃はこの馬によるものではありませんでした。その馬の名はクロワデュノール。
アルレッキーノ自体も2着ですからその素質は疑いようがなかったわけですが、そのアルレッキーノをまさに子ども扱い。レースの5ハロン目から11秒台が続く持続力が問われたレース展開で、レースの上がり4ハロンは45.4秒が記録されました。これを2番手から楽な手応えで抜け出し、自身の上がり3ハロンはメンバー最速の33.8秒。
これはレース後、すぐにSNSなどでも話題となりました。というのも、東京競馬場で行われた2歳戦の芝1800mで勝ちタイム1分46秒9以下+レースの上がり4ハロン45.9秒以下で勝利した馬は過去に2頭しかいません。そして、その2頭というのが無敗の三冠馬コントレイルとG1 6勝の世界最強馬イクイノックス。この時点で成功が確約されたと言っても過言ではないパフォーマンスであり、来年の日本ダービー最有力候補が誕生した瞬間でした。
◆クロノジェネシスに続くバゴ産駒の大物誕生/トータルクラリティ
凱旋門賞などフランスで活躍したバゴ。産駒にはクロノジェネシスを筆頭に息の長い末脚を武器とする馬が多い反面、ヨーロッパ系の種牡馬であるため日本ではスピード不足の産駒も目立ちます。しかし今回取り上げるトータルクラリティはクロノジェネシス級の逸材だと期待しています。
新馬戦は良血馬ラトラースが出走した事もあり2番人気に甘んじましたが、レースではそのライバルを見る形で進め、上がり1ハロン10.9秒の加速ラップを差し切りました。自身の上がり3ハロンは33.9秒を記録しており、キズナ産駒のラトラースをも上回るスピード性能を示しています。
なお、2歳新馬戦の芝1600m以上でレースの上がり1ハロン10.9秒以下+自身の上がり3ハロン33.9秒以下で逃げずに勝利した馬は過去に10頭しか該当していません。その中にはリバティアイランドなど10頭中4頭がG1で馬券内に好走しており、10頭中7頭が重賞で馬券内と活躍しています。バゴ産駒としては異質のスピード性能を示した点はクロノジェネシスにも通ずるものがあり、大物誕生の予感です。
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