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空腹時の“炭水化物ドカ食い”は幸せだけど…話題の「血糖値スパイク」がもたらす“怖いリスク”<医師監修>

日刊SPA! / 2024年7月8日 15時52分

ここまで“糖尿病”・“高血糖”というキーワードがちらついたが、血糖値スパイクになりえる人は肥満体系で大食いタイプの人だけではない。あるマスコミの実験で、通常体系の10人の男女に対し、食前食後の血糖値を図ったところ、なんと10人中7人が血糖値スパイクだったという結果もある。

「例えばダイエットを頻繁にする方の場合、体重の面では標準だったとしても、栄養を取らなかったことで内臓脂肪が溜まってしまっているケースもあります。また、1日1食しか食べない人、朝ごはんを食べない人も、飢餓状態の身体にいきなり食事を入れることになり、高血糖状態を引き起こします。加えて、筋肉量が少ない人も危険です。筋肉はブドウ糖を取り込むことで血糖値を調整してくれる役割がありますが、筋肉量が減少することでブドウ糖を取り込む場所が少なくなり、血糖値を調節する力が低下してしまいます」(泰江氏、以下同じ)

◆「自分は大丈夫」と思わず、迷ったら病院へ

自覚症状がなく、いつの間にか進行してしまう血糖値スパイク。食生活やライフスタイルを改善しないと、糖尿病だけでなく、動脈硬化・心筋梗塞・癌・認知症の危険性などもあることが、研究により明らかになってきた。

いち早く血糖値スパイクに気付き、なおかつ予防するためにはどんな方法をとるべきか? 泰江氏は以下の様に語ってくれた。

「まずは診療を受けること。食後に眠気・だるさといった症状に襲われたとしても、もしかしたら違う病気かもしれないので、自分で判断しないでください」

血糖値スパイクの診療では主に、糖負荷検査という手法がとられる。糖を摂取した時の血糖値の上昇具合を調べる方法で、食後30分・60分・90分・120分に分けて正確な血糖値の推移を測ることができる。通常の健康診断では食前の血糖値しか測られていないケースが多いため、“自分は大丈夫”と過信しないことが大事だ。

また泰江氏が指摘したとおり、血糖値スパイクは、食事・運動・睡眠を改善することで予防にも繋がる。食事であれば、PFC(タンパク質・脂質・炭水化物)バランスを考えた食事をとり、朝ごはんはしっかり食べる。早食い・ドカ食いをやめて、野菜からゆっくりと食べることで、血糖値の上昇を緩やかに保つことができる(目安は15分間食べること)。

運動も、強度である必要はなく、食後のランチに数10分程度身体を動かすだけでも効果は見込める。“食後30分は運動してはいけない”とよく言われるが、散歩などの強度であれば食事直後でも問題ない。

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