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石丸伸二流、議論に勝つセオリー「利得のない議論には参加しません」

日刊SPA! / 2024年7月10日 8時45分

 ちなみに、最終面接に同席してもらった米村公男副市長は安芸高田出身で、広島県庄原市で副市長を4年間務めた実務経験豊富な大ベテラン。市長就任後、広島県に副市長候補の紹介を依頼して、安芸高田市に来てもらった方です。ですから、2人目の副市長には私と同じように対外的な活動で市の発展に繋がる推進役となる人材を起用したいと考えていました。

 しかし、市を挙げて選び抜いた方を、市議会は認めなかった。’21年3月の議会で否決に回った市議からは「財政的余裕はない」「コロナ対策を優先すべき」という声が上がりました。前市長時代のコロナ禍真っただ中に2人目の副市長枠と人件費の計上を承認したにもかかわらず、です。

◆市議会の腐敗をオープンにする

 ただ、私は否決されることを予想していました。居眠り議員の糾弾と恫喝騒動で市議会から敵視されていたためです。私の足を引っ張ろうと、何かしらの理由をつけて2人目の副市長選任を妨害するだろうと。だからこそ、私は’21年6月に再度、副市長選任案を提出し、再否決後には「否決の理由を説明していない点は、条例違反にあたる」として再議(審議のやり直し)を求めたのです。

 その狙いは、市議会の腐敗をオープンにすることでした。1回目の副市長選任案に賛成しながら、2回目は否決に回った市議は「有力者から叱られたので……」と否決の理由を漏らしていましたから。つまり、一度の否決で誰からも関心を持たれず、忘れ去られてしまうことが私にとっての“敗北”だったのです。2度の否決と再議を経て、一連の騒動が全国ニュースとして取り上げられたことは、むしろ大勝利とも言える結果でした。

 議論の勝敗は単純な結果に収まりません。上司に反論したのに結論が変わらなかったとしても、それぞれの立場から主張することは、組織にとって大きな利得をもたらします。それは前職の銀行員時代に私が学んだことでした。

<炎上効果>
根拠のある主張をし利得のない議論を避ければ議論に敗北なし

構成/吉岡 俊 撮影/初沢亜利

【石丸伸二】
1982年8月、安芸高田市生まれ。三菱UFJ銀行を経て’20年に安芸高田市長に。市議会との衝突が話題を呼び、Xフォロワー数は40万人超、市公式YouTube登録者数は全国トップの25万人。趣味はトライアスロン

―[ワケあって炎上中]―

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