1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「しゃぶ葉」がしゃぶしゃぶ食べ放題で“絶対的な存在感”を誇るワケ。グループ内でも筆頭成長株

日刊SPA! / 2024年7月10日 8時52分

 もちろん、ゆったりと食事がしたいという高齢者の方々には向いていないかもしれない。だが、お子さんやお孫さんでご一緒に行く場合は、若い人が料理運びなどをやってくれるだろうし、賑やかでいいのではないかと思う。そういう大人数のファミリー向けにゆったりとした席も用意されている。

 肉と寿司は好きな商品をタッチパネルで注文し、その他の野菜関係やうどん・カレーは料理卓に各自が取りに行くようになっている。一方で店側は、安く提供するために肉や寿司の提供は配膳ロボットをフル稼働だ。厨房も含めて、少人数の店員で対応しているが、それでも利益を出すのは大変なのではと心配する。

 この一見、お客さんが得するだけの商品サービスの内容で、店側はやっていけるのかと思うが、そこはコロナ収束後、業績の回復が好調なすかいらーくの傘下だからできることだろう。

◆すかいらーく、営業利益は2倍以上に!

 すかいらーくグループの2024年1-3月期は、売上高956億円(前年比+110億円)、営業利益61億円(前年比+65億円)と好調だ。こういった外部環境の追い風である外食需要の順調な回復に加え、メニュー戦略、店舗オペレーション、店舗開発戦略、DX推進を中心とした今後の成長に向けた事業基盤が整いつつあるとのことだ。

 この食べ放題プランができるのは、やはりすかいらーくグループのスケールメリットとネットワークを活かし、効率的かつ安定的な調達を実現できているからだ。グループ約3100店のスケールメリットを活かし、世界中の生産者から厳選された高品質の食材を最適価格で調達するグローバルソーシングの仕組みを構築している。

 調達先は世界40か国におよび、為替変動のリスクを最低限に抑制している。相場が高騰した食材に関しては、世界中のサプライヤーとのネットワークを最大限に活用し、産地変更などフレキシブルに対応して、顧客提供価値を損なわないように仕組化している。

 また、すかいらーくはお客さんの利便性向上と従業員の生産性向上のために積極的にDXを推進している企業である。現金対応のセルフレジは約2400店舗に導入が完了し、お客の約70%がセルフレジやテーブル決済を使って会計を済ませている。お客の呼び出しや退店後の下げ物に着手する時間が短縮し、お待たせする時間の解消につなげている。

◆機械と人との分業システムを確立

 来店後のご案内(入口に案内板)~注文(タブレット)~料理提供(配膳ロボット+料理バーはセルフ)と人手があまり必要にならないようにシステム化されている。いずれはしゃぶ葉もガストのように、セルフレジになってくることが予想される。人がやる仕事、デジタル機器がやる仕事を合理的に使い分けた機械と人との分業システムを確立して人件費を抑制した分を原材料の負担に配分しているようだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください