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“学費値上げ”にラップで抗議する現役東大生DJ「東大の内部にいるからこそ」

日刊SPA! / 2024年7月19日 8時49分

“学費値上げ”にラップで抗議する現役東大生DJ「東大の内部にいるからこそ」

東大駒場キャンパスにて。左がぷらむさん、右が法念さん

学費値上げをめぐり、東京大学が揺れている。5月、国からの運営費交付金が削減していることを背景に、大学側が年間約10万円の学費引き上げを検討しているとメディアが報道。学内の討議プロセスを欠いていると一部学生が反発し、安田講堂前のテント村設置や集会の開催などの抗議活動へと発展した。7月に入り、大学側は11月までに結論を出すとの意向を発表している。
6月に「東京大学学費値上げ反対Rap”Don’t mess stus”」という曲を発表し、抗議の意思を示し続けてきた2人のDJがいる。総合文化研究科修士1年の法念さん(25歳男性)、文学部3年のMasterplum/DJ +M(ぷらむ)さん(20歳女性)だ。7月からはApple Music、Spotify、LINE MUSICなど各種音楽サービスでの配信も始まった。2人は、何を思って抗議活動に加わったのか聞いた。

◆ヒップホップのルーツを考え「やるのは今」と思った

――お2人の関係性を教えてください。

法念:「東大ストリートカルチャー同好会」というサークルの先輩・後輩という関係です。私はもともと「東大サイファー」という、スピーカーを囲んで複数人がフリースタイルのラップをする集まりに参加していたのですが、ぷらむとは、両団体の合同飲み会で知り合いました。

ぷらむ:高校時代にラップに興味を持ちました。とくにAwichや7など、フィーメール・ラッパーと呼ばれる人たちの曲が好きで、大学入学と同時に同好会に入りました。今は渋谷のクラブでライブをしたり、SoundCloud(音声ファイル共有サービス)に曲を作ってあげたりしています。

――「学費値上げ反対Rap」は、どちら側から提案されたものですか。

ぷらむ:私からです。ヒップホップは元々、黒人が社会体制や差別に抗議するところから始まった音楽で、ルーツを考えると、やるならまさに今だと感じました。

私自身、昔はいじめられることが多く、傍観者ではいけないと常々感じていました。社会的地位には義務が伴うことを意味する「ノブレス・オブリージュ」という言葉がありますが、自分自身が東大の内部にいるからこそ、声を上げることで変えられるものもあると思ったんです。

◆報道が出た5月15日は飲み会の最中だった

――この間の経緯で驚いたのは、そのスピード感です。5月15日、東京大学の学費値上げについて朝日新聞や日本経済新聞が報じました。その4日後、五月祭が行われる本郷キャンパス内で抗議のデモ行進が行われ、法念さんも参加しています。なぜこんなにも早く行動を起こせたのですか。

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