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山手線で妊娠中に気づいた“妊婦キーホルダー”の現実「席を譲ってくれる人は“ほぼ皆無”」

日刊SPA! / 2024年7月20日 15時52分

◆山手線の優先席の付近で「もしかして見えてない?」

 絶対安静と言われて2ヶ月引きこもり、絶対安静が解除された妊娠8ヶ月頃には誰がどう見ても妊婦! という仕上がりで山手線に乗る機会があった。

 新宿から乗った品川行きの山手線は、程よく混み合っていたが「THE・妊婦体型の私には関係ないやろ」と。優先席を譲ってもらう気満々で、とりあえず付近に立った。

 しかし……。誰も席から立ち上がる様子はなく、代々木に到着。「見えてなかったのかな?」と、ショルダーバッグにつけているキーホルダーを「これでもか!」と見えるように位置にズラした。そんな努力も虚しく原宿に到着。

「多分もう無理だろう」と諦めて、入り口付近の手すりを持って立つことにした。すると、「ポンポン」といきなり肩を叩かれた。なんだろ?と振り向くと。美男美女の外国人カップルだった。

 彼女がジェスチャーで開いた席に座るように手招きしてくれた。どうやら彼が座っていた席を譲ってくれたようだ。彼女から「ベイビー?」と微笑まれ、私がうなずくとニッコリ。本当に彼女は天使のようだった。渋谷で降りてしまったが、すごく嬉しくて胸が熱くなった。

◆「もう他人に期待するのはやめよう」と思った

 また別の日、今度は恵比寿から新宿に行こうと山手線に乗ったときだった。

 18時30分ぐらいでサラリーマンの帰宅の時間帯と重なって混んでいた。この頃はもう臨月だったが、無理をしない程度に働いていた。

 すでに妊婦キーホルダーをつけていても席を譲ってもらえないことを知っていた筆者だったが、この日は本当に疲れていて「まじで座りたい!」と、混み合っている車内でなんとか優先席の前に立った。

 50代と思しきマダム2人。「あぁ、よかった、この2人は譲ってくれるだろう」と。

「いつでも座りまっせ!」と意気込んでいた筆者だったが、マダムたちの討論会は途切れないまま原宿に着いた。マダムとは何度か目があったし、妊婦キーホルダーも見ていたはずだが、譲ってくれなかった。それどころか「人間は結局、思いやりが大事なのよ」などと語っていたので愕然とした。

 こんな目の前に妊娠後期の妊婦がいるのに、ガン無視して思いやりについて話すって、正気か?

 心の中でマダムと呼んでいたが、代々木に着く頃には彼女たちのことを「非思いやりオバはん」と名づけ、あまりの疲労から「もう日本は終わりだな」と思った。非思いやりオバはんとの出会いにより「もう他人に期待するのはやめよう」と、妊婦キーホルダーはつけているものの、基本的には席は譲ってもらえないと考えるようになった。

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