1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

山手線で妊娠中に気づいた“妊婦キーホルダー”の現実「席を譲ってくれる人は“ほぼ皆無”」

日刊SPA! / 2024年7月20日 15時52分

◆譲ってくれる人は救世主

 さらに別の日、半ば諦めながらも再びちょい混みの山手線に乗ったときのこと。

 普通席の前の手すりを持ち、あまりの眠さに目を閉じていた筆者だったが、少し離れた席に座っていた大学生らしき男性が「気がつかなくてすみません!座ってください!」と立ち上がってくれたのだ。そこそこ混んでいる車内で、距離のあるところから「どうぞ!」と声をかけるのは、なかなか勇気がいることだと思って感心した。目的の駅まですぐそこだったが、ありがたく座らせてもらった。身重のからだとしては、1分だけでも座れたらラクさがぜんぜん違う。まさに救世主。

 この譲ってくれた彼は顔もイケメンで「顔のいい人は性格もいいのね……」と感じたと同時に、生まれてくる我が子も男の子だとわかっていたので「こういう子になって欲しい(顔も含め)」と心から思った。

 それからも何回か電車に乗ったが、譲ってくれるのは外見のいい日本人か、外国人ばかりだった。中には「妊婦が外出るんじゃねえよ!」と小声で言ってくるオヤジまでいて「日本はもう終わりだ……」と再度思った。

◆自分が妊娠するまで気がつかなかった

 最近、世間では「少子化、少子化……」とよくいうが筆者の範囲では、むしろ「妊婦めっちゃ多くない?」と感じるようになった。

 なぜだろう?と考えたが、妊婦が増えたというよりも、「自分が妊娠したから気がつくようになった」ということなんだと思う。

 自分が妊婦キーホルダーをつけた経験から、街中で同じように大変な思いをしている妊婦に対して敏感になった。でも、「私は妊娠する前にちゃんと妊婦に席を譲れていたか?」と自分自身に問うと、ハッキリ「YES」とは言えない。

 妊婦の中には「運動を兼ねて逆に電車では立ちたい」という元気なママもいるかもしれないが、筆者はとにかく!とにかく!座りたかった! ので、出産以降は妊婦キーホルダーを見たら譲るようにしている。

 自分も疲れていて立ちたくない、譲っても断られたら嫌だ、譲るのに勇気がいる距離……など、明らかに妊婦体型ではない場合は「まだ大丈夫じゃないかな?」と思ったりもするが、顔色がいくら良くても、いくらお腹が出ていなくてもじつはしんどかったりする。

 優先席付近の妊婦には問答無用で席を譲って欲しいと思うし、妊婦キーホルダーに周りがもっと敏感になって欲しいな、と思う。

<文/吉沢さりぃ>

【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720

―[ド底辺グラドル兼ライター、未婚の母になる]―

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください