女性薬剤師に“急に大声でキレた”60代の老人。ガタイのよい男性に注意され「そそくさと退店」するまで

　すると、男性はギロッと山下さんをひと睨み。「うるせぇ、関係ない奴は黙ってろ！」と怒鳴られたが、「関係ないわけないでしょ。ここにいる全員、迷惑しているんですよ。いい歳してみっともないマネはやめましょうよ」と諭すように話したそうだ。

◆180センチ超の男性が立ち上がった

　これに男性は「おい、喧嘩売ってるのか！」と凄まれたので椅子から立ち上がり、「何をどうやったらそんな解釈になるんですか？」とさらに言い返す。実は、山下さんは身長が約180センチ超と高身長で体格もガッチリ系。勤務先は建設会社なので現場監督業務を担当することもあり、この程度のことで動じることはなかった。

「現場で若い作業員同士が取っ組み合いのケンカを起こして仲裁に入ったこともありますし、それに比べればどうってことないですよ。こう言ったら失礼かもしれませんが男性は普通のおじさんって感じで、相手をビビらすような威圧感はありませんでしたから」

◆薬剤師からは感謝されたが反省も……

　男性も分が悪いと悟ったのか、ペイハラ男性も「わ、悪かったな」と急にトーンダウン。そそくさと調剤薬局を出て行ってしまったそうだ。

「その直後、女性薬剤師さんは迷惑をかけたことを詫びてきましたが、出しゃばってしまったのは事実なので『こちらこそ余計なことをしてすみませんでした』と謝りました。今回はたまたま相手が引き下がってくれましたが、そうならない可能性もあったわけですから。

　もちろん、最悪この人なら手を出されても自分ひとりで取り押さえることは可能かな、って計算があったのは事実ですけどね。本当にヤバそうな相手だったら私も黙っていたと思いますから」

　ただし、体格的に自分が勝っていても相手が怯むとは限らず、隠し持っていた凶器で襲ってくる可能性だってゼロではない。第三者が加わることで事態がややこしくなることもあるため、やはり慎重かつ冷静に事態を見守ったほうがいいのかもしれない。

＜TEXT／トシタカマサ＞

【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

―［カスハラ迷惑客を成敗］―