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毎朝始業前にマラソンを強要、遅刻すると“罰金5千円”…退職代行業者が見た「建設会社の謎ルール」

日刊SPA! / 2024年7月22日 8時52分

「先輩保育士や園長から嫌がらせを受けていた方でした。何か問題があった時に、本人に直接指導するのではなく、あやしているお子さんに向かって『こんなこともできない先生っているんだね。嫌だね』と。大人だけはなく子どもの評価さえ下げようとされていて。園長に退職の意向を伝えても『私たちの時代では当たり前にやっていたことなんだから(あなたもできて当然)』と突っぱねられて、弊社に連絡をしてこられたようです」

また、個人的な嫌がらせだけでなく、会社全体がハラスメントをする仕組みになっている建設会社の例も。

「毎朝マラソンをやらされるので辞めたいという方がいました。会社側の言い分としては『現場の士気を高めるために必要なこと』だと。朝6時くらいから始まる業務なので、集合は夜明け前。しかも、業務外のことであるにもかかわらず、遅刻すると罰金5000円を払わなくてはいけないというルールまであったようです」

◆退職代行で退職したあとに「再就職するケース」も

4万5千件もの退職を取り扱うと、中には珍しい事例もあるはずだ。

「業種の珍しさでいうと、ゲイ専門の風俗店に勤めていた男性の方からのご依頼がありました。その方はゲイではなかったので『もう耐えられない』と思ったけれど辞めさせてもらえないとのことで、ご連絡をいただきました」

また、せっかく退職したのに……というケースも。

「田舎に住まわれている方からのご依頼で珍しいケースがありました。その方は、弊社を利用して会社をお辞めになったんですが、田舎なのでどうしても次の就職先が見つからなくて、同じ会社に就職し直したんです。ものすごいメンタルだなと思いましたね(笑)」

◆数十分にわたって説教を受けたことも

今となっては、十分世間に認知されたといえる退職代行のサービスだが、数年前までは「怪しい仕事」と見られる時期もあった。依頼者に代わって会社に連絡をすると辛辣な言葉をかけられることも珍しくなかった。

「『退職代行って何?お前ら何者?』という反応が多かったです。そこから、『何考えてんだ。会社を壊そうとしてるのか』と罵倒されることもよくありましたね。ある保育園に電話したときは『●●先生がいなくなったら、この子たちは誰が見るの? あなた責任取れるの?』と言われ、何十分にも渡って説教を受けたこともありました」

さらには、金銭を要求されるケースも。

「他にも、『●●さん(依頼者)が突然いなくなることで、人員補填の必要があるから、その分の人件費を払え』と言われたこともあります。そんな請求を受ける言われはありませんし、診断書を取っていれば請求されるどころか、辞める側が慰謝料を請求できる場合もありますからね」

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