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一時は国内2店舗…崖っぷち「コールド・ストーン」が徐々に復活。「歌の店」イメージからの脱却がカギに

日刊SPA! / 2024年8月1日 8時53分

 2023年12月期は期首の通期売上高を221億円と予想しており、上半期の進捗率51.0%でした。この期の通期売上高は247億6000万円で、予想よりも12.0%高い数字でした。

 なお、2023年12月期通期実績に対する上半期の進捗率は45.5%。サーティワンは真夏を挟む下半期の方が売上は伸びやすい傾向にあります。

◆4期連続2桁増収は現実のものとなるか?

 夏の暑さが昨年なみであれば、という条件つきではありますが、2024年12月期も売上予想を超過して着地し、4期連続の2桁増収というポテンシャルを十分持っているように見えます。

 サーティワンの既存店は34か月連続で売上増を達成。1店舗当たりの上半期平均売上は2800万円。過去最高を記録しています。デジタル化も進んでおり、アプリの会員数は830万人を突破。売上のおよそ4割を会員が占めており、リピーターやファンから支持されている様子もうかがえます。

 サーティワンは店舗網を拡充しているうえ、テイクアウトを強化して多角化するアイスクリーム需要を巧みに拾い上げようとしています。

◆「国内2店舗」から反転攻勢に出たコールド・ストーン

 歌うアイスクリームショップでおなじみのコールド・ストーン・クリーマリーは、「築地銀だこ」のホットランドが運営しています。2014年1月、アメリカのCOLD STONE CREAMERYのマスターフランチャイズ権を保有するコールド・ストーン・クリーマリー・ジャパンを完全子会社化しました。

 コールド・ストーンは、スタッフが歌をうたってアイスクリームを作るという独特の接客方式を採りました。2005年に日本に上陸して以来、その真新しさから注目を集める存在となります。スタッフは3時間ほどかけてグループ面接を行い、面接会場でチームを組んでオリジナルソングを作るなど、意識の高い人が集まることでもよく知られていました。

 しかし、肝心の業績はホットランドの子会社化以降、パッとしなくなります。コールド・ストーンは2018年12月期に3800万円の純損失を計上。債務超過となりました。

 経営合理化を進めるため、ホットランドは2019年12月1日に吸収合併しました。これによってコールド・ストーン・クリーマリー・ジャパンは消滅します。

 更にコロナ禍に襲われてセールスポイントの歌が封じられる事態に。2022年12月末時点で店舗数はわずか2店舗。かつては30を超えていました。ショップも消滅寸前まで追い込まれたのです。

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