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永野芽郁が“まだ24歳”で驚いた。腰の座った演技は「ベテランの域に達している」

日刊SPA! / 2024年8月3日 8時52分

公開当時、永野は16歳。同作出演で注目を集め始めた時期であり、初のヒロイン役抜擢だった。永野がパーソナリティを担当するラジオ『三菱重工 presents 永野芽郁 明日はどこ行こ?』初回放送では、「永野芽郁の人生が大きく動き出したなと感じる作品は?」として同作をあげている。年齢にピタリと合った可憐さだとは言え、あのひと粒の涙の表現力には、ケレン味すら感じてしまう。これはとんでもない逸材。だってまだ10代なんだよ? 1995年に14歳のモニカが、えげつないグルーヴ感でアメリカのR&Bシーンに登場したときみたいな(?)。でもこの永野芽郁、ポテンシャルの塊であるはずなのに、まだほんとうの実力は、温存してあるように見える。それだけに何とも恐ろしい才能だ。

◆雨降り場面の方が活性化する人

考えてみると永野は子役出身なのだった。小学校3年生のときに吉祥寺でスカウトされる。デビュー当時の『ゼブラーマン -ゼブラシティの逆襲-』(2010年)を見ても、言われてみないと永野だと気づかないかもしれない。美しい宝石がまだ研磨される前の原石の状態という感じがする。吉瀬美智子主演の『ハガネの女』(テレビ朝日、2010年)第6話の回想場面あたりから一気に蕾を膨らませ、中学校2年生のとき、オーディションで役を掴み、単身の地方ロケを経験したことで俳優業に本気になった『繕い裁つ人』(2015年)を経て、ラブコメ映画のヒロインという記号的な役割に徹した『俺物語!!』が言わば七分咲き。現在の知名度になったのは『半分、青い。』からだが、彼女の演技が本質的に花開いたのは、『ひるなかの流星』(2017年)だとぼくは考えている。

『半分、青い。』の永野にとっては雨降り場面ですら、可憐な晴れやかさとして写ってしまうのだけれど、そうそう、永野芽郁という人は、ぼくの中では晴れより雨降り場面の方が活性化する人という印象がある。『半分、青い。』で共演した相手役の佐藤健との掛け合いは抜群だったが、同作の鈴愛と同じ名前の主人公を演じる永野が、白濱亜嵐と三浦翔平にサンドされた『ひるなか流星』の雨降り場面では、忘れがたく、特別な存在感を放っていたからだ。

山奥育ちの与謝野すずめ(永野芽郁)が、高校生活を始めるために上京して来る。慣れない都会の喧騒に圧倒されてばかりだが、高校の担任となる獅子尾五月(三浦翔平)のアシストで何とか乗りきることが出来る。都会的なノリの獅子尾によってすずめは、「ちゅんちゅん」と命名される。獅子尾の温かな眼差しの下、すずめは、隣の席の馬村大輝(白濱亜嵐)と友達になる。女子に免疫がない馬村だが、すずめには不思議と気を許す。課外授業ですずめがはぐれてしまったときには、馬村が助けに来るが、二人して山奥で迷ってしまう。直後の場面が、2010年代に日本映画界の一大潮流だったきらきら映画史上最高の瞬間のひとつだ。

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