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家を破損して数十万円請求…「悪徳リフォーム業者」にダマされないためには、何を注意すべきか

日刊SPA! / 2024年8月7日 8時51分

家を破損して数十万円請求…「悪徳リフォーム業者」にダマされないためには、何を注意すべきか

リフォームとリノベーションを専門とするケアフル株式会社代表取締役の白子靖将さん

 2024年7月に福島県南相馬市で、住宅リフォーム代をだまし取ろうとする詐欺未遂事件があった。その手口は、いきなり訪問してきて屋根の修理が必要だと言い、本来なら必要ない作業を行って高額請求するというもの。
 この事件は広く報道されたが、こうした詐欺は氷山の一角。実態ははるかに多いと指摘するのは、千葉県でリフォーム会社を経営する白子靖将さんだ。白子さんによれば、リフォームにからんだ悪徳商法は、増加傾向にあるそうだ。それに引っかかって前よりも状態が悪くなった家のリフォームを請け負うことも、少なくないとか。

 はたして悪徳業者の手口とはどんなものなのか。騙されないためにはどう注意すればいいのか。白子さんにくわしく伺った。

◆故意に破損して高い工事費をふっかける

――福島県の事件のような、「屋根の修理をします」と持ちかける手口は、よくあるのでしょうか?

白子靖将(以下、白子):本当に多いです。屋根工事の点検商法と言いまして、国民生活センターの発表だと、寄せられる相談件数は2013年だと798件であったのが、2023年は2944件と右肩上がりに増えています。

 典型的なパターンとしては、「近くで工事している工務店の者ですが」と訪問してきます。そして、「たまたま気づいたのですが、お宅の屋根に問題があり、放置すると雨漏りで大変なことになります」と言ってきます。そして、「ちょっと屋根に上がらせて、点検してもいいですか」と、たたみかけてきます。

 それで屋根に上がった際に、一部を故意に破損して既成事実化させたりします。あとは相場よりずっと高い金額をふっかけ、ずさんな施工をします。お客さんは、その方面の知識はないし、不安に駆られているしで、怪しいと思わないのです。なので、国民生活センターに相談してくる人の何倍も被害はあると思います。屋根の点検だけでなく、外壁のリフォームも悪徳業者が多いので注意が必要です。

◆応急処置で数十万円を請求する事例も

――地震や台風の被害にあった地域を回遊する悪徳業者もいると聞きましたが。

白子:被災地は、一気に多くの住宅が大なり小なり補修を必要とするので、地元業者のキャパを超えてしまいます。施工は数か月~数年も待つことがあり、とりあえずブルーシートを屋根にかぶせている家を見たこともあるかもしれません。悪徳業者はそこにつけこみます。

「うちならすぐできますよ」と言ってきて、高額で手抜き工事を行ったりするのです。応急処置に過ぎないブルーシートをかぶせるだけで、何十万円もぼったくったりします。お客様が「お金が足りない」と言うと、「家財保険でまかなえます」などと切り返してくることもあります。この場合、屋根や外壁をさらに壊して申請が通る様に仕立てる業者がありますが、これだと保険金詐欺になります。お客様もそれを半ば承知して依頼したら、同罪になってしまいます。なので、「費用は保険金で……」と言ってくるところは要注意です。

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