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「炭酸飲料が売れない」のに、黒字転換のコカ・コーラ。主力商品「綾鷹」と「ジョージア」にかかる期待

日刊SPA! / 2024年8月8日 8時53分

日本ではコーヒー飲料やお茶系飲料の人気が高いのです。

◆肥満や虫歯の象徴的な存在に?

コーラに対する消費者のイメージが下がっているという、不利な条件もあります。

マーケティング支援を行うネオマーケティングは、炭酸飲料のブランド調査を行っています(「炭酸飲料に関するエボークトセット調査」)。それによると、炭酸飲料を購入・利用する際に思い浮かぶブランドの第1位は「コカ・コーラ」。6割以上の人がブランドを想起しています。第2位は「三ツ矢サイダー」ですが、割合は2割ほど。「コカ・コーラ」には遠く及びません。

しかし、勧めるブランドとして「コカ・コーラ」と答えた人の割合は5割に届いていません。一方、「三ツ矢サイダー」は2割近くをキープしているのです。

つまり、「コカ・コーラ」というブランドは消費者の間で圧倒的な認知を獲得しているものの、それを人に強く勧められる要素は低いことがわかります。

糖分が多い清涼飲料水は、何もコーラに限ったことではありません。ところが圧倒的なブランド認知を獲得したため、コーラは肥満や虫歯の象徴的な存在として、負のイメージも染みついてしまったのでしょう。

◆消費者に好まれる「味」で商品開発力の強さを見せつけるも…

コーヒー飲料の2023年の販売金額は前年比12.2%増の9338億円。お茶系飲料が5.3%増の8553億円。炭酸飲料が2.9%増の7953億円でした。コーヒーは1.7倍、お茶はおよそ1.1倍の市場規模があります。しかも、旺盛な勢いで拡大しています。

コカ・コーラ ボトラーズは商品開発が巧みな会社。それは数字にも表れています。

日本インフォメーションは飲料頻度の高いお茶系ブランドの調査をしています(「ブランド浸透度調査」)。ブランド浸透度の調査において、認知度が高いトップスリーが伊藤園「お~いお茶」(認知度94.4%)、サントリー「伊右衛門」(同93.4%)、そしてコカ・コーラ ボトラーズの「綾鷹」(同92.3%)でした。興味深いのは、この3つの中で最も好きなものを調査した結果。「綾鷹」は11.8%で2ブランドを4ポイント近く引き離しました。

認知度はやや劣るものの、消費者に好まれる味においては、強く支持されているのです。

◆王者「お~いお茶」の牙城を崩せるか

POSデータの加工ツールなどを提供するマーチャンダイジング・オンによると、2024年5月の飲料分野において最も売れた商品は「お~いお茶 緑茶 600ml」。2位が「お~いお茶 濃い茶 600ml」でした。「お~いお茶」ブランドは上位の常連。

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