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東大文一から東京藝大へ。2つの頂点を極めた男の「壮絶半生」

日刊SPA! / 2024年8月10日 8時50分

すると、目論見通り1か月で70%近く上昇し、2位と圧倒的な差をつけて日本一になりました」

◆仮想通貨メディア「コインオタク」設立。6億円で売却へ

東大に復学した下山さんは宗教学を専攻。あくまで宗教学者を目指しつつ、同時に仮想通貨の将来性にも惚れ込み、仮想通貨メディア「コインオタク」を設立・起業する。設立に至るまでの経緯は、極めてマンガ的だ。

「当時、怪しい情報商材にあふれていた仮想通貨の“四季報”を作りたいと思いました。しかし、ウェブメディアをマネタイズさせるには、記事の量産といった馬力が必要不可欠です。さらに、仮想通貨はただでさえ変化が激しいし、一次資料も英語。僕ひとりでは到底回せないので、能力的にも東大生の仲間を集めるのが最適だと判断しました。そこで、東大の全クラスラインでメンバーを募集。ひと学年3000人×4の1万2000人に声を掛け、応募があった中から30人を厳選して事業を開始しました」

東大生の精鋭30人ではじめた事業は、たった半年で200万PVを達成。1億円でM&Aのオファーが来るまでに急成長した。しかし、思いもよらぬ困難が下山氏を直撃することになる。

「僕は家を解約し、会社に泊まり込みでコミット。詐欺団体から殺害予告を受けるなど大変なこともありましたが、事業は順調でした。しかし、2018年に起こったコインチェックのハッキング事件でビットコインバブルが崩壊。突然、メンバーの半分が会社を去るという危機的状況に陥ってしまったんです。

仮想通貨一本ではなく柱がもうひとつ必要だと考えた僕は、こんな悪状況でも仮想通貨を信じて情熱を持ち続けていた文字通り“コインオタク”なインターン生に事業を託し、新たに『Senjinホールディングス』というマーケティング企業を設立。この判断は大正解で、コインオタクは新代表のもと1年間かけて大幅にバリューアップ。結果的に、6億円で上場企業へと売却するに至りました」

◆「1万年後の生き物を驚かせる作品を」藝大に進学した動機

コインオタクの売却に成功し、Senjinホールディングスの事業も好調。そんな中でも、誰もが予想しないような挑戦を続けるのが下山氏のクレイジーな点だ。東京大学を卒業したのち、なんと今度は「芸術界の東大」とも呼ばれる東京藝術大学大学院への進学を決心する。

「コインオタク売却後、いい家に住んだり、恋愛バラエティーショーに出演したり、ぼんやりと憧れていたことをして過ごしていました。でも、後輩から『オフィスに泊まり込みで仕事をしていた下山さんがかっこよかった』と言われ、我に返ったんです。

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