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2024年夏ドラマは終盤戦に突入「最後まで見逃したくない作品」5選

日刊SPA! / 2024年8月23日 15時50分

『赤ひげ診療譚』は小石川養生所の医師・新出去定が、誰に対しても分け隔てなく懸命の医療を行った。身分や貧富によって患者を区別するようなことはなかった。

『新宿野戦病院』の主人公の1人で、元米軍医のヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)も同じ。歌舞伎町のボロ病院「聖まごころ病院」を拠点とし、どの命も等しく助けようとする。爆弾魔も老いた元ヤクザも不法滞在の外国人も。無論、金の有る無しは関係ない。

 もう1人の主人公で美容皮膚科医の高峰享(仲野太賀)は、金にならない患者には見向きもしなかったが、ヨウコと過ごして変わった。高峰は『赤ひげ診療譚』の若手医師・保本登を彷彿させる。

 クドカンがこのドラマで描こうとしているのは共生だろう。差別があり、格差も広まったことから、共生が難しい時代になってしまったが、クドカンはドラマの中でそれを実現させようとしている。

 共生を描くから舞台が歌舞伎町なのだろう。この街には世界中、日本中から人が集まるが、誰も差別されない。上京間もない青年が、外国人がすぐに親しくなれる。名前や年齢を伏せたままでも暮らせる。

 そんな土地柄だから、このドラマでも映画マニアの警察官・岡本勇太(濱田岳)、困り事相談のNPO法人に所属する・南舞 (橋本愛) 、性別不明の看護師長・堀井しのぶ(塚地武雄)らが違和感なく混在している。どんな顔合わせもあり得るのが歌舞伎町だ。

 そんな街を象徴するのがヨウコである。エネルギッシュである一方、英語と岡山弁をちゃんぽんで使う。歌舞伎町の持つ熱気と多様性を表している。

◆NHK「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」
(火曜午後10時)

 ホームドラマの進化形。家族とは何か、幸せとは何かを考えさせる。それでいて説教臭いところは微塵もなく、何度も笑わせてくれる。

 主人公は岸本七実(河合優実)。第1回の時点では高校3年だった。父親・耕助(錦戸亮)は急性心筋梗塞で他界しているが、現在に至るまで画面に登場する。耕助には家族を残して逝くことに強い未練があったし、七実たちも死んでほしくなかったからだ。結び付きの強い家族であることが分かる。

 母親・ひとみ(坂井真紀)は明るい女性で、整体院で働いて七実とその弟・草太(吉田葵)を育てていた。草太も明朗で素直だったものの、ダウン症というハンデがあった。

 1人親家庭で、草太にハンデがあるため、周囲には岸本家を「かわいそうだ」と考える向きもあった。もっとも、当の岸本家にそんな意識はサラサラない。仲良く幸せに暮らしていた。

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