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1畳半のネカフェで暮らす36歳「ある日会社に借金の取り立てが…」語った“親との確執”と“教育虐待の過去”

日刊SPA! / 2024年8月24日 8時54分

1畳半のネカフェで暮らす36歳「ある日会社に借金の取り立てが…」語った“親との確執”と“教育虐待の過去”

ネカフェを利用するのは半日だけ。睡眠以外は、漫画を読むか、Xで打ち子の募集を探す。朝には荷物をまとめて外出

若者の「見えない貧困」が広がっている。旧来型のネカフェを根城にするケースだけでなく、「限界シェアハウス」が増えたことで路上生活をせずともその日暮らしを続けていけるからだ。人手不足で就職市場は空前の売り手市場と言われているが、若い人材が引手数多な一方で、貧困から抜け出せない若者も多い。そして、彼らの多くは“親ガチャ”を理由に世代を超えた負の連鎖を断ち切れずにいる……。そんな過酷な環境で暮らす若者を徹底取材。「忘れ去られた若者たち」にスポットを当てる。
◆わずか1.5畳の個室が根城

佐竹隆平さん(仮名・36歳)
【現在の状況】ネットカフェ暮らし
【主な収入源】パチンコの打ち子など
【現在の月収】約1.5万円

歌舞伎町の夜のネオンが一人の若者を浮かび上がらせる。所持品は肩から掛けたショルダーバッグが一つで、その日暮らし。佐竹隆平さん(仮名・36歳)は、この界隈のネットカフェでわずか1.5畳の個室を根城に生活している。

「なるべくお金をかけないように12時間2700円のコースしか利用していません。日中は、東京都が運営しているフリースペースで時間をつぶし、夜はネカフェで寝て、朝起きたら荷物をまとめて外に出る……そんな日々です。食事はネカフェの無料食べ放題のカレーで我慢してますが、とっくに飽きました」

◆ある日会社に借金の取り立てが来て…

現在の生活に至るまで何があったのか。

「1~3年ごとに転職していて、3週間前までは都内で警備員をしていました。でも、ある日会社に借金の取り立てが来てしまって……。仕事の性質上、『消費者金融に世話になっている人間は雇えない』と社員寮も即退去せざるを得なくなりました」

◆教育虐待を受けた親から逃避生活

カネに窮した背景には、親とのいざこざがあった。

「医者か教師になることを望まれて、小学生から勉強三昧。子供らしく遊んだ記憶はほとんどありません。大学受験に失敗し、すべり止めで入った大学を中退したので、親子関係はさらに悪化。月7万円の仕送りや学費400万円を返済しろ! と要求されました」

母親は過干渉で、実家から出ることも叶わなかった。

「家にいたくないので外食や外泊をして、二重に生活費を払う生活を送っていたら、いつのまにか消費者金融の借金が200万円に膨らんでいました。受験の失敗さえなければ、親との関係もお金のことも、揉めなくて済んだのに」

◆「息苦しかった実家の頃より、生きている実感がある」

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