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高校中退から東大にまさかの逆転合格。文三女子が築60年の風呂なしアパートで暮らしていたワケ

日刊SPA! / 2024年8月24日 8時47分

高校中退から東大にまさかの逆転合格。文三女子が築60年の風呂なしアパートで暮らしていたワケ

インタビューに答える馬耳内さん

全国最難関の東京大学で、女子学生の割合は約2割。男子学生と肩を並べて学ぶ東大女子は、努力家で堅物のイメージを持たれやすい。だが、よくよく目を凝らせばハングリー精神に溢れる学生もいる。今回紹介する馬耳内さん(文科Ⅲ類・2年)は、駒場キャンパス近くのボロアパートで、電気・ガス・水道なし生活を1年間続けたというクレイジーな経験の持ち主だ。
木登りに野宿、ヒッチハイク等々、野性味溢れるエピソードには事欠かない。なぜ彼女は、キラキラ女子の逆張りのような生き方を選ぶのか。

◆「夏は冷房代わりに水浴びをしていた」驚異の貧乏生活

――大学進学後、1年間ほど木造築60年のアパートで暮らしていたと聞きました。現在は退去されているそうですが、どんな物件だったのでしょうか?

馬耳内:キャンパスから徒歩15分で家賃3万円というコスパの最強さに目がくらみ、入居を決めました。でも、よく見たら風呂なし(シャワーは有料)、トイレは共同。安いだけあって壁は薄く、隣人の笑い声が部屋中に響きわたるような異様な空間でした。シャワーは学校にある備え付けのものを使い、湯舟には1年浸かっていませんでした。

――風呂トイレを見落とすとは、本当に目がくらんでいますね。電気も通っていなかったとか。

馬耳内:最初は契約しようと思っていましたが、電気がなくても生活できていたので、結局しそびれてしまいました。
それでも生活の大半は何とかなりましたが、一番の敵は気温。夏本番になると暑さで夜は寝付けず、冷房代わりに全身水浴びをしてから、眠りに就いていました。逆に冬は寒さがきつくて、午前3~4時頃の一番寒い時間帯に毎日目が覚めました。布団がなかったのでヨガマットの上に寝袋を敷き、10枚くらい重ね着してスキーウェアまで着て寝ていたんですが、それでも耐えられませんでしたね。

――布団はないのにスキーウェアはあるんですね……。そもそもなぜ、そのような極限の生活をしようと思ったのでしょうか?

馬耳内:うちは父親が会社員、母親がパートのごく一般的な家庭なんですが、高校を中退して2浪に至るまで、両親に甘えながら散々迷惑をかけてきてしまったので、こういう生活でもすれば少しは自立できるのではないか、と考えていました。

◆名門都立高校中退→フリーター→東大合格まで

――どうして高校を中退することになったのか、差支えない範囲で教えてください。

馬耳内:中学時代から不登校で、元々学校生活が苦手だったんです。都立日比谷高校に入学したはいいものの、根っからのコミュ障で友達ができず、体育祭すら欠席する始末で。そのうち夜遊びに出かけるようになって勉強についていけなくなり、高1の夏休みには退学しました。

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