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“町の喫茶店”が減少の一途をたどる中、スタバ・コメダ・ドトールの「大手3チェーン」が店舗拡大を続けるワケ

日刊SPA! / 2024年9月4日 15時53分

 お客様のくつろぎにこだわった店づくり・独自製法と材料にこだわった自社製造商品・独自のFC運営システムなどといった強みにより、外食市場における独自のポジションを確立し、FC加盟店を中心に、全国でフルサービス型喫茶店の運営している。

 総店舗数1046店舗(2024年7月現在)を展開しているが、直営店舗は28店舗のみだ。エリアフランチャイジーに運営を委託し、フランチャイザーとして加盟店指導に徹して、食材卸などを収益の柱としている。コーヒーの提供方法を工夫し、モーニングやランチの調理手順の効率化を徹底している。そういった工夫により、厨房スペースを縮小し、営業スペースにその分を広く配分している。これらで、経営効率の向上とくつろぎの演出との両立性が確保されている。

◆パンも原則、自社製造

 コメダ珈琲店の業績は売上432億円、営業利益87億円、営業利益率20.2%(2024年2月期)の高収益状況で、自己資本比率も41.9%と財務も安定している。今年度(2025年2月期)に入っても売上(FC向け卸売売上)3月115.4%→4月112.8%→ 5月100.4%→6月117.8%→7月102.1%と順調に前年を上回っている。

 モーニングメニューやランチメニューなどフードメニューの充実さも話題であり、郊外型店の週末は常に朝から駐車場は満車状態である。パンも原則、自社製造だ。コメダ珈琲店は、お店が自宅のリビングルームの延長線上のように元気や英気を養い誰もがくつろげる「街のリビングルーム」を目的に運営されている。

 だから、単に体を休めるだけでなく、心まで安らげる、くつろぎの提供に向け、おいしさ・おもてなし・居心地に、徹底的にこだわった店であり、それらが圧倒的な集客力になっているようだ。

◆スターバックス:直営方式にこだわる

 アメリカ発祥のコーヒーチェーンで、日本法人は1995年10月に設立され、来年で30周年を迎えるスターバックスコーヒージャパン株式会社。1996年8月、東京・銀座に日本1号店をオープンしてから、現在(2024年6月時点)は総店舗数1948店舗(ライセンス店舗は64店舗)のセルフ型の巨大喫茶店チェーンで、店舗数は最も多い。ライセンス店舗というのは直営で出店が困難な特殊な要因の商圏や立地などに限り契約を結んでいる。

 スターバックス自体は1971年にシアトルでコーヒー焙煎の会社としてスタートし、世界83か国に3万2660店舗を展開しているが、内訳は直営が1万6637店、FCが1万6023店だ。日本は直営店がほとんどだ。なぜ、スターバックスは直営方式にこだわるかの理由は、スタバの理念やコンセプトを共有し、チェーンとしての統一性の順守、ブランド価値と提供品質の維持強化を目的としているからである。

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