「痛い足つぼ」なぜ日本に広まった?ドクターフット代表が語る“知名度ゼロ”からの逆転劇
日刊SPA! / 2024年9月17日 8時51分
東京でドクターフットを開業してほどなく、テレビ局から出演オファーが飛び込む。知名度アップにはまたとないチャンスかと思いきや、鈴木氏は出演を渋り続けたそうだ。
「オファーの内容が『罰ゲームで痛い足つぼの施術をしてくれないか』というものだったんです。そんなものをテレビで見せると、足つぼに対してネガティブな印象を与えてしまうじゃないですか。ですので、テレビ出演はありがたい話ですが断り続けていました」
しかし、いくら断っても番組スタッフからのオファーは続き、「1回だけなら」という約束で出演を決めた。
「出演したのはTBS系列で放送していた『ジャングルTVタモリの法則』という番組だったんですが、ものすごく好評だったらしく、結果的にそこから9か月間、毎週出演することになっていました(笑)。ただ、当時はインターネットも普及していなかったからか、罰ゲームのおかげでお店が繁盛することもなく、逆にお客さんが減ることもなく、売上は普段通りでした」
◆メディア出演と店舗展開で足つぼを広めることに成功
テレビの準レギュラー出演は直接的な影響はなかったものの、ある日を境に状況は一変する。
「おそらくテレビで知っていただいたんだと思いますが、女性向け雑誌の健康系の特集で取材を受けまして、記事が出た次の日から電話が鳴り止まなくなったんです。そこからは沖縄と一緒で、リピーターを増やすことができ、口コミでもお客さんが来てくれるようになりました」
東京の店舗でも経営を黒字化させることに成功した鈴木氏。テレビの「罰ゲーム」で知名度を上げ、施術の効果でリピーターを増やしていく。ドクターフットは長い時間をかけて2号店3号店と展開していき、「足つぼ」は日本で広く知られるようになった。
◆足つぼで痛みを感じるのはなぜか
テレビやネットの罰ゲームでの鈴木氏の施術は当然“それ用”にかなり強めにやっているとのこと。しかし、通常の足つぼ施術もなぜ痛みを感じるのだろうか。
「つぼを押した際に痛いのは、そこに対応する体の部位が疲れているから。足裏や手のひらには、『反射区』と呼ばれる体の各器官や内蔵に繋がる末梢神経が集中していて、対応する部位が疲れていると血流が悪くなり、痛みを感じやすくなるんです」
つぼを押すだけでも各器官や内蔵の活性化に期待はできるが、「不調を知るきっかけになれば」と鈴木氏は続ける。
「たとえば、胃が疲れているとわかれば食生活を改善するきっかけにもなりますからね。最近はスマホやパソコンのせいで目や首や腰が疲れている人が格段に増えました。施術を受けてから使用時の姿勢を正したり、休憩を挟むようにしたというケースも増えてますよ」
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