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セ・リーグの優勝争いが佳境に。「最終盤までもつれた過去のシーズン」を振り返ってみた

日刊SPA! / 2024年9月19日 15時50分

一方、打線はチーム打率・本塁打・総得点はすべてリーグ5位。巨人や阪神ほどの圧倒的な打力はなかった。ただ、この年のシーズンMVPにもなった4番の和田を中心に、要所で得点を積み重ねていったことが大きい。最終的に2位阪神とは1ゲーム差、3位巨人とは2ゲーム差という僅差となり、10月まで優勝争いがもつれたシーズンだった。

◆最後の最後にヤクルトが突き抜けた2021年

2021年のセ・リーグは、シーズン後半戦から首位争いに加わってきたヤクルトが6年ぶりにリーグ制覇を果たす。チーム打率・チーム防御率はともにリーグ3位だったものの、監督である高津臣吾氏のマネジメント力が光った。

8月まで巨人、阪神との争いだったが、ヤクルトは終盤に強かった。9月が13勝8敗5分、10月が11勝4敗1分と勢いがさらに加速した。逆に、前半戦(3~5月)に首位争いをしていた阪神・巨人は、終盤まで決め手を欠いたままもつれる形になった。

巨人は、勝負どころでつまづいた。9月3日から9月5日の阪神との3連戦で1勝もできなかったことで、チームの勢いが一気に失われたと言っても過言ではなかった。その結果、優勝争い真只中の9月は月間成績で6勝14敗5分と大きく負け越した。

阪神は、シーズン前半こそ好調をキープしていたものの、決め手に欠いた結果になった。弱点はシーズンを通してディフェンス力だった。失策の数は12球団最多の86を記録しており、失点につながる場面も多々見られた。

また、開幕から活躍していた佐藤輝明がシーズン終盤に絶不調に陥ったことも痛かった。その結果、巨人と同様に終盤で息切れするような形で、ヤクルトに首位を譲った。

◆ブルペンの層が厚いうえ、大事に使った

そのヤクルトは、東京五輪の決勝でホームランを放った村上宗隆が、続く2021年シーズンも絶好調だったことが非常に大きかった。結果的には、39本塁打、112打点を記録し、シーズンMVPに輝く活躍。また、山田哲人も34本塁打、101打点を記録し、上位3球団の中で、打線の軸は一番安定していたと言ってもいいだろう。

投手陣も、高橋奎二は登板数こそ少ないものの、安定した投球を見せており、奥川恭伸は9勝を挙げた。この若手2人以外にも、ベテラン勢も躍動した。大ベテランの石川雅規は防御率3.07と、安定した投球ぶりを見せた。エースとして優勝を経験している小川も9勝を挙げ、新外国人のサイスニードは6勝を挙げた。

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