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「ばかやろう!」一車線の道路で蛇行、“あおり運転”してきたプリウスが警察に捕まるまで

日刊SPA! / 2024年10月1日 8時52分

「車を進めるためには、シカの横を通るしかありませんでした。助けようか迷いましたが、怖さの方が勝ってしまいました」 

 三浦さんは、シカや自分に恐怖を与えたジープに“怒り”を覚えながら、先へと急いだ。

◆一車線の道路で車を追い越すのは無謀

 ごく普通の一般道を車で走っているときにあおり運転に遭遇した神田尚樹さん(仮名・20代)。

「バックミラーに後方から車がどんどん近づいてくるのが見えました。何キロで走っていたのかはわかりませんが、かなりスピードも出ていたと思います」

 神田さんが信号で止まったときには、その車はすでに神田さんの車の後続車となっていた。はじめは、「あんなに急いでどこに行くんだろう」「大切な用事があってやむを得ず飛ばしているのだろう」と思っていたという。

 信号が変わり、車が動き出した瞬間に“あること”に気づいたそうだ。

「後続車との距離があまりにも近いなと感じました。一車線の一般道路なので、どんなにスピードを出していても前の車を追い抜かすのは無謀な状況でした」

 その状況にイライラしたのか、その車は蛇行運転を始めた。神田さんはこのときも、「前方を確認しているのかな」くらいに思っていたそうだ。しかし、数分間ずっと車を左右に動かしていたため、やっと確信できたと話す。

「これが俗にいう“あおり運転”だ」

◆YouTubeで見ていた“プリウスミサイル”

 正直そんな危ない人とは絡みたくもなく、事故にも巻き込まれたくないと神田さんは思っていた。

「蛇行運転に飽きたのか、今度はクラクションを長く押しながらあおってきたんです。周りにも迷惑だし、止めてくれないかなと思っていました」

 車の車種を確認してみると、“プリウス”だったという。

「YouTube動画などでも注意喚起されているのですが、“プリウスミサイル”とか“プリウス爆弾”と言われているみたいですね。以前に、動画を見て知っていたので、この車種が周りを走っているときは気をつけていたのですが、まさか実際にあおられることになるとは考えてもいませんでした」

 あおり運転は200メートルほど続いたあと、反対車線に飛び出して神田さんの車を追い越して行った。そして……。

「ばかやろう!」と叫んで右折して行ったそうだ。

 そして数日後、偶然にも“まったく同じ車”に遭遇する機会があったという。

「スピード違反をしたのか、警察官に止められていたんです。すべてのプリウスがあおり運転をするわけではありませんし、むしろあおり運転をする人のほうが稀だと思います。ただし、日ごろからあおっている人は、やっぱり“罰を与えられるんだな”と思いました」

<取材・文/chimi86>

【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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