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オートバイ販売“勝ち組”が外資系ファンドに買収されたワケ。競合のバイク王、イエローハットは厳しい状況

日刊SPA! / 2024年10月10日 8時53分

 周辺事業であるこれらの施設が不採算、あるいは資産効率が悪いと判断されれば、譲渡される可能性もあり得るでしょう。

◆「三密回避」でオートバイ市場は一時的に盛り上がったが…

 主力のオートバイ販売店の整理にまで着手するのかは、微妙なところではないでしょうか。レッドバロンはアフターサービスが充実しており、新車・中古車に限らず保証がついています。レッドバロンでオートバイを購入した人は、自動的に会員となるシステム。幅広い店舗ネットワークでアフターサービスが受けられる点は、レッドバロンでオートバイを購入する大きなメリットになっています。不採算だからといって閉店を進めてしまえば、会員の反感を買うことになるでしょう。

 仮にレッドバロンが上場したとすれば、注目したいのはその後のベインの動向。投資ファンドは上場によって持株を処分した後も継続して株主として残り、事業会社などにまとまった株式を譲渡することがあります。業界の再編が進む可能性があるのです。

 オートバイの国内需要は縮小気味。1982年に327万台のピークを迎え、2015年以降は30万台で推移していました。2021年に40万台を回復しましたが、これはオートバイの三密を避けて移動できることなどが背景にあったと言われており、コロナ収束後にどれだけ好調をキープできるのかはわかりません。2023年は40万台を維持したものの、前年比0.1%の減少でした。

 オートバイは趣味性が高く、根強いファンが多いのも事実。しかし、市場が旺盛に伸びている業界ではありません。

 また、中古車の場合、販売店は規模の経済が働きやすいという特徴があります。買取を行う店舗数が多ければ多いほど、中古車の仕入先が広がるためです。つまり、市場が縮小気味のオートバイ市場においては、規模を拡大することが生き残り策の一つとして有効だということになります。

◆中古車の仕入強化策に失敗したバイク王

 現在、レッドバロン以外のオートバイ販売の有力な会社といえば、バイク王&カンパニーと、「バイク館」を運営するイエローハット。

 イエローハットは、2024年3月期の売上高は前期比0.4%減の1466億円、営業利益は同5.1%減の144億円でした。やや停滞感が出始めています。

 2025年3月期は売上高を2.3%増の1500億円、営業利益を同3.6%増の150億円と予想しています。しかし、2024年4-6月の売上高は前年同期間比1.1%増の346億円、営業利益は同4.6%減の31億円でした。

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