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秋華賞から有馬記念まで。秋のG1“全11戦の勝ち馬”を元競馬誌編集長が最速予想

日刊SPA! / 2024年10月11日 15時30分

・マイルCS ジャンタルマンタル

 1600mでは4戦無敗。それ以外の距離を含めても、ここまでに先着を許したのはジャスティンミラノとコスモキュランダだけです。NHKマイルCで負かしたアスコリピチェーノは、秋初戦の京成杯AHで55.5kgを背負いながら古馬陣を一蹴。この結果を見る限り、古馬との世代間レベル差は心配無用でしょう。世界的マイラーへと羽ばたいて欲しい逸材です。

・ジャパンC オーギュストロダン

 春の記事では安田記念で香港のロマンチックウォリアーを指名して当てることができましたが、今秋の外国馬の目玉がこのオーギュストロダン。アイルランド生まれのディープインパクト産駒です。既にG1を6勝。ディープインパクトの最終世代から登場した超A級馬は、ジャパンCで現役を引退し種牡馬入りする予定です。その走りを目に焼き付けましょう。

・チャンピオンズC レモンポップ

 ウシュバテソーロ、フォーエバーヤングはブリーダーズカップに参戦。国内組で最有力となれば、シンプルに昨年の覇者レモンポップが浮上します。これまで16戦11勝2着3回。着外の2回はいずれも海外でのレースで、国内では無双状態です。昨年は中京ダート1800mで不利とされる大外枠からの勝利。どの枠になっても、今年もスピードで圧倒するとみます。

◆逸材ショウナンザナドゥのスピードに期待

・阪神JF ショウナンザナドゥ

 今春、2歳馬の取材でノーザンファーム空港を訪れた際に厩舎長が大きな期待を寄せていたのがショウナンザナドゥ。秋華賞でも有力視されているステレンボッシュやボンドガールを手がけた敏腕厩舎長をして「跨った瞬間に、モノが違うと感じた」と言わしめる逸材です。デビュー戦で敗れていますが、これは単純な位置取りの差。そのスピード能力は2歳随一とみています。

・朝日杯FS タイセイカレント

 この馬の特徴はミックスセールの出身馬であること。ミックスセールは、2022年から繁殖牝馬に加え当歳馬も上場されることになりましたが、タイセイカレントはその第一期生となります。牧場の厩舎長も「ミックスセールの成功例にしたい」と意気込んでいました。初戦は逃げて上がり最速、2戦目は一転して控える競馬で上がり最速。まだまだ伸びしろ十分です。

◆2024年を締めくくるのは藤田晋オーナーの愛馬!?

・有馬記念 ドウデュース

 有馬記念の盛り上がるパターンは「強力3歳馬による世代交代」「スターホースの引退戦」「復活劇」など。ここは、感動の大団円ということでドウデュースのラストラン勝利に期待します。東京コースでダービーを勝っていますが、コーナーで捲っていく脚が武器なので中山芝2500mという舞台はピッタリ。師走の中山に、ユタカコールが木霊する光景が目に浮かびます。

・ホープフルS エリキング

 まずは出走馬を当てることが難しい一戦ですが、新馬戦→野路菊Sと2000mのレースを連勝しているエリキングは、出走してくる可能性が高そう。フォーエバーヤング、シンエンペラーと所有馬が世界で活躍している藤田晋オーナーですが、原稿執筆時点ではまだJRAのG1には手が届いていません。ウマ娘で競馬界に新風を吹き込んだオーナーによるG1初制覇。2024年の締めくくりにふさわしい結末ではないでしょうか。

 事前に長期予想することで、各路線の勢力図が整理され、レースのポイントを俯瞰でみることができます。実馬券においてもプラスに働くので、皆さんもチャレンジしてみてください!

文/松山崇

【松山崇】
馬券攻略誌『競馬王』の元編集長。現在はフリーの編集者・ライターとして「競馬を一生楽しむ」ためのコンテンツ作りに勤しんでいる。

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