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たとえ暴落があっても…それでも投資は「やらないほうがリスク」なシンプルな理由

日刊SPA! / 2024年10月22日 15時49分

たとえ暴落があっても…それでも投資は「やらないほうがリスク」なシンプルな理由

 2024年1月からスタートした新たな少額投資非課税制度「新NISA」をきっかけに、日本でも投資熱が高まっている。投資ブームの一方で、SNSを利用した投資詐欺被害が急増するなどネガティブなニュースもあり、投資に尻込みしている人も少なくないはずだ。
 しかし、大学1年生から投資を始めて以来15年近い投資経験を持つファンドマネージャーの田沼豪氏は、「投資をやらないほうがリスクがある」と警告する。

◆「貯金」よりも「投資」を選ぶべき合理的な理由

 今、投資を行わないとどのようなリスクがあるのか。田沼氏は「いちばんのリスクは、インフレによるお金の目減りです」と指摘し、こう続けた。

「日本や欧米のインフレ率(物価の上昇率)は、年間で約2%と言われています。今年100万円だったものが来年には102万円になるので、お金を毎年2%以上は増やしていく必要がありますが、給料を上げることはそう簡単ではないですし、社会保険料も上がっています。

 すぐに対策を講じなければ、将来は今よりもグレードの低いマンションに引っ越すなど、生活レベルを下げなくてはいけなくなる可能性が高いのですが、幸いにも今はインターネットで簡単に投資が行える環境が整っています。ご存じのとおり、銀行に預けていても利息はほとんどつかないので、貯金するなら投資を始めたほうが良いです」

 今年は日経平均株価が史上最高値を更新するなど日本株が好調だが、田沼氏は「長期的に見ると米国株のほうが強い」という。

「初心者が投資を始めるなら『S&P500』や『オルカン』(オール・カントリー「eMAXIS Slim 全世界株式」)を選ぶのが無難ですが、20~30年と長期的に続ける必要があり、短期的に必ず儲かるようなものではないということをきちんと理解しておく必要があります」

◆投資を行うなら長期的に続ける覚悟を持つ

 長期投資をするうえで、「暴落を覚悟する必要がある」とも。

「リーマン・ショックのような世界的な株価の下落が起こると、資産が一時的に半減することもあります。ここで、損失が怖くなり投資をやめてしまう人がいます。一度解約した後、市況が回復してから投資を再開すればいいと考えるかもしれませんが、そのような後手後手の行動ではあまり儲かりません。

過去の米国株のデータを見ると、20~30年と運用していれば、元本よりもほぼ確実に増えています。たとえどんなに悪いタイミングでデータを切り取っても、長い目で見ればプラスとなる可能性が極めて高いので、暴落を恐れずに投資を続けることが重要です」

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