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大谷翔平のドジャースは苦戦必至?“投手陣壊滅状態”でヤンキースに勝つことはできるのか

日刊SPA! / 2024年10月25日 15時50分

 逆に考えると、勝利の方程式を担うエバン・フィリップス、マイケル・コペック、ブレーク・トライネンなどを酷使せず、ワールドシリーズ臨むことができる。

 今年のワールドシリーズは、競り合う試合が続くことも予想され、特にドジャースは勝ちパターンの投手をつぎ込む形になるはずだ。先発陣が手薄なだけに、第6戦、第7戦までもつれ込むようなら、救援陣にかかる負担は気になるところだろう。

 そんなドジャースの投手陣をレギュラーシーズン終盤からことごとく救ってきたのが他でもない、大谷翔平を中心としたドジャース打線だ。ポストシーズンでもほぼ全員が好調なだけに初戦からエンジン全開といきたい。

◆勝負のカギとなるのは1戦目の1回表裏?

 最後にワールドシリーズの分岐点となり得る場面を予想しておこう。
 それはズバリ、第1戦の1回表裏になるのではないか。ヤンキースはフアン・ソト、アーロン・ジャッジ、そして1人でも出塁すれば好調のジャンカルロ・スタントンが打席に立つことになる。レギュラーシーズンで58本塁打を放ったジャッジは、今ポストシーズンで打率.161と低調なだけに、ドジャースとすれば目覚めさせたくないはずだ。

 一方で、ドジャースの核弾頭・大谷はパドレスとの地区シリーズで打率.200と不振に陥っていたが、メッツとのリーグ優勝決定シリーズは打率.364と復調。本来の力を徐々に発揮し始めただけに、最初の打席で流れを引き寄せたい。

 ジャッジと大谷、両チームの主砲が打てばチームが勢いに乗る可能性が高いだけに、大注目といえるだろう。

◆大谷とゲリット・コールの対戦成績は…

 大谷にとっては、第1戦でゲリット・コールと対戦することも大きなカギとなりそう。

 昨季までア・リーグにいた大谷は、これまでコールとは何度も対戦しており、通算成績は20打数4安打(打率.200)、1本塁打。やや抑え込まれている印象だが、最後の対戦となった2022年8月31日の試合では剛球右腕から特大の逆転3ランを放っている。2年越しの2連発にも期待が懸かる。

 名門同士、そして大谷VSジャッジというMVP対決で盛り上がる今年のワールドシリーズ。その分岐点は第1戦の初回、主砲2人の第1打席であってもおかしくない。

文/八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊】
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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