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パクリと揶揄された「やっぱりステーキ」が急成長。大量閉店で打撃の「いきなり!ステーキ」と明暗分かれたワケ

日刊SPA! / 2024年10月30日 15時54分

 輸入牛・米・野菜・卵などの価格が高騰する中で、10月から一部メニューの価格は改定され、お肉はスモールサイズ(約150g)、レギュラーサイズ(約200g)、ラージサイズ(約300g)と用意されている。ここまで柔らかく美味しいステーキをお手頃価格で食べられ、満足させてくれるステーキ店には感謝する。

 やっぱりステーキの公式LINEに登録すれば、毎月9日に無料クーポンが届くので、お肉と一緒に食べられる。1人でも気楽に入れて、分厚いお肉を自分の好みに焼ける店はありがたい。しかも、ライス・卵スープ・サラダ(マカロニサラダも含む)も食べ放題で、リーズナブルな価格だから人気が出るのも当然か。

◆一世風靡したいきなり!ステーキの今

 いきなり!ステーキを運営するペッパーフードサービスは、カリスマ創業者の一瀬邦夫氏が2013年12月に銀座を1号店として誕生した業態だ。高回転、高単価のビジネスモデルと立ち食いのスタイルで注目を浴び、店舗数を拡大。一時期は500店舗まで迫ったが、過剰な出店戦略によるカニバリゼーションで共食いをしてしまった。

 急速に勢いが衰え、約320店舗の撤退を余儀なくされた。2022年8月に創業者の邦夫氏が退任し、息子の健作氏が社長に就任。2024年9月末日時点で、いきなり!ステーキ(国内 177、海外5店舗)、その他3店舗ある。

 不振に苦しんだ状態を打破するため、顧客層に合致させた店舗リニューアルと新規出店、海外での認知度向上、市場におけるポジショニングの獲得、 成長モデルの確立、店舗網の拡大に取り組んでいる。現在は、立て直しに向け、攻めの投資に力点を置き、経営力の強化に努めている。2023年10月、東証スタンダード市場へ市場変更している。

 いきなり!ステーキの損益状態と財務の安定度は以下の通りだ。

【いきなり!ステーキの損益状態(売上/営業利益/自己資本比率)】
2022年:148億円/▲16億円/20.2%
2023年:146億円/▲5億円/44.8%

◆会員ランク制度「肉マイレージ」にも変化

 自己資本比率も改善するなど、どん底状態からは若干明るい兆しを見せているようだ。なお2024年度上半期は、売上69億8200万円、営業利益100万円である。直近の売上の推移は、

【いきなりステーキ 売上等推移(2024年7→9月)】
売上:91.3%→90.4%→95.5%
客数:83.8%→82.4%→85.9%
客単価:109.0%→109.7%→111.1%

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