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パクリと揶揄された「やっぱりステーキ」が急成長。大量閉店で打撃の「いきなり!ステーキ」と明暗分かれたワケ

日刊SPA! / 2024年10月30日 15時54分

客単価は上昇して前年の大幅赤字は解消されているが、店舗数と客数の大幅な減少から売上は前年を下回っている。第2四半期においては原材料や人件費などあらゆるコストの上昇対策として、グランドメニューの改定、DXの導入などを実施。現在は名物のオーダーカットを廃止するなど事業の再生に注力し、V字回復を目指している。

 2024年9月からは公式アプリの会員ランク制度である「肉マイレージ」に、最上位ランク「ロイヤル・ダイヤモンド」を新設し、上位得意客の優遇に力を注ぎ、安定的な顧客基盤を再構築している。また、インドネシア現地法人との間で、フランチャイズ契約を締結し、海外展開も拡充するようだ。

◆新業態の展開でV字回復を目指す

 再生を加速するための新たな業態も開発している。店舗の統廃合で縮小した中核ブランドであるいきなり!ステーキを補完するため、増えている孤食に対応した「ひとりすき焼き」がコンセプトの店舗を11月下旬にオープンする予定だ。最近は1人焼肉や1人鍋を提供する店も増えており、それらも追い風となるか。

 メニューは和牛を中心に、ブランド牛などを使用した定食形式だという。すき焼きは牛肉料理の中でも豪華な定番メニューであり、お祝い事や何かのご褒美にとよく食べられる国民食の一つだ。そのすき焼きを、離れの茶室のように、落ち着きのある雰囲気の中で、カウンターを主体とした席で提供する。

 牛肉、卵、米も国産にこだわり、自社で独自開発した割下を使用する。今、A5ランクの肉が値崩れを起こしているが、店員がお客さんの目の前で肉を焼き、カウンター席の一人ひとりに提供するサービスで顧客提供価値を高め、価格競争に埋没しない。急伸するインバウンド需要も吸引し、将来的には30店舗ほどの展開を目指すそうだ。

◆家族連れに人気の「ステーキファミレス店」

 そういった厳しい環境の中で奮闘するステーキハンバーグをメインにする「ブロンコビリー」。コスパが高いステーキチェーンとして人気で、東海地方を中心に、全店直営の郊外型店舗で139店舗(2024年4月1日現在)を展開している。

 直近の業績(2024年1月~9月)を前年と比較すると、

【ブロンコビリーの業績(2023年→2024年)】  
売上:175億25百万円→199億52百万円 
営業利益:11億90百万円→20億15百万円
営業利益率:6.8%→10.1%
原価率:34.9 %→32.6%

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